インフルエンザ 11月の患者数は推計約172万人 コロナ前の19年11月の7.6倍
公開日時 2023/12/15 04:50
2023年11月のインフルエンザ治療薬の推計処方患者数が約172万人となったことがわかった。コロナ前の19年11月と比べると7.6倍の高水準となる。今シーズン(23-24年シーズン)は、前シーズン(22-23年)の流行が収まることなくシーズン入りし、9月は約57万人、10月は約123万人と例年より早いスピードで流行が拡大しているが、11月の患者数も高水準であることが確認された。
コロナ前の19-20年シーズンの患者数のピークは20年1月で、この月の患者数は約163万人だった。今シーズンは11月時点で19-20年シーズンのピーク時を超えたことになる。
インフルエンザ治療薬の処方患者数の週次推移も見てみると、11月の最終週にあたる47週時点での患者数は約49万人だった。患者数の増加が早かった19-20年シーズンの47週時点と比べても今シーズンは約8倍となり、異例の患者数となっている。
この分析結果は、医療情報分析サービスを手掛けるインテージリアルワールドが独自に運用する統合医療データベース「Cross Fact」のデータを基にまとめたもの。分析対象の抗インフルエンザ薬は、院外調剤薬局で調剤可能なオセルタミビル、ザナミビル、ラニナミビル、バロキサビルとなる。インフルエンザは例年、秋に流行入りして12月頃に本格的な流行シーズンに突入。そして初夏に落ち着き、秋から次のシーズンに入る。