大原薬品 MTX排泄遅延時の解毒に用いるメグルダーゼ静注用を発売
公開日時 2024/01/10 04:49
大原薬品は1月9日、メトトレキサート・ロイコボリン救援療法によるメトトレキサート排泄遅延時の解毒に用いるメグルダーゼ静注用1000(一般名:グルカルピダーゼ)を発売した。薬価は1000単位1瓶が267万4400円。中医協資料によると、市場予測は10年後のピーク時で投与患者数が110人、販売金額は8.4億円だとしている。
同剤は、メトトレキサート(MTX) のカルボキシ末端のグルタミン酸残基を加水分解する遺伝子組換えタンパクで、MTXを加水分解することにより、血中の MTX 濃度を低下させると考えられている。MTX・ロイコボリン(LV)救援療法の適応となる疾患((1)急性リンパ芽球性白血病(2)骨肉腫などの肉腫(3)マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫などの悪性リンパ腫(4)髄芽腫などの脳腫瘍――など)のうち、MTX排泄遅延が認められた患者が投与対象となる。
同剤は2021年9月に承認されたが、薬価収載は23年11月となった。同社は、薬価収載に時間を要した理由について、導入元で規格値を調整したため当局対応に時間がかかったとしている。