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ミクスパイプラインリスト 後期開発品数 1位AZ 2位中外製薬 3位ファイザー 内資最多は第一三共

公開日時 2024/01/12 04:51
ミクス編集部が製薬企業75社の国内フェーズ2以降の開発品を調査・集計したところ、フェーズ3以降の後期開発品が550プロジェクト(以下、「品目」)以上あることを確認した。後期開発品の品目数を企業別にみると、外資系企業が上位を独占し、1位はアストラゼネカ(AZ)の53品目だった。内資系企業で後期開発品が最も多いのは第一三共の19品目で、全体の順位はグラクソ・スミスクライン(GSK)やブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)と並ぶ10位タイとなった。

今回の集計は、製薬各社が原則2023年11月末までに公開又はミクスのアンケートに答えた直近の開発品リストをもとにしたもの。申請品は12月15日までフォローした。

後期開発品の品目数のトップ10社は、1位がAZ(53品目)、2位は中外製薬(35品目)、3位はファイザー(33品目)、4位はヤンセンファーマ(28品目)、5位はサノフィ(25品目)、6位は日本イーライリリー(24品目)、7位はノバルティス ファーマ(23品目)、8位はノボ ノルディスク ファーマ(21品目)、9位はMSD(20品目)、10位タイに第一三共、GSK、BMS(各19品目)――となった。

内資系企業の後期開発品数では、トップの第一三共に続き、2位は武田薬品(18品目)、3位は小野薬品(17品目)――だった。

◎申請数 ファイザーが断トツの1位

企業別に申請中のプロジェクト数(以下、品目数)をみると、ファイザーが12品目と断トツのトップで、AZ、GSK、武田薬品、ユーシービージャパンの4社が各5品目と続いた。

このうちファイザーの12の申請品を詳細に見てみると、ワクチン関係が5品目に上った。前回調査(23年8月版)では新型コロナワクチンのプロジェクトが確認されたが、今回は申請中のワクチンはすべてコロナ以外のワクチンだった。

具体的には、組換え2価融合前Fタンパク質抗原含有RSウイルスワクチンの▽60歳以上成人のRSウイルス感染症予防、▽母子免疫によるRSウイルス感染症予防――。沈降20価肺炎球菌結合型ワクチンの▽肺炎球菌による感染症の予防(高齢者)、▽肺炎球菌による侵襲性感染症の予防(小児)――。不活化ダニ媒介脳炎ウイルスワクチンのダニ媒介脳炎の予防(成人・小児共通)――となる。

このうちRSウイルス(RSV)ワクチンは製品名「アブリスボ筋注用」として、母子免疫によるRSV感染症予防に関して23年11月の薬食審・医薬品第二部会を通過しており、1月中に承認されるとみられる。本剤は、妊婦を接種対象とし、RSVに対する抗体応答を誘導する。妊婦において産生された中和抗体は移行抗体として、新生児及び乳児のRSVによる下気道疾患の予防に寄与する。正式承認されると、新生児及び乳児におけるRSVによる下気道疾患の予防を目的とした初のワクチンで、かつ母子免疫を目的としたワクチンとしても初となり、注目されそうだ。

ワクチン以外の申請品は、抗腫瘍性抗生物質結合抗CD22抗体・イノツズマブ オゾガマイシンの急性リンパ性白血病に係る小児適応の追加や、再発・難治性の多発性骨髄腫を対象疾患とするBCMA-CD3二重特異性抗体・エルラナタマブ、敗血症などを対象疾患とするセフェム系抗菌薬・セフタジジムとβラクタマーゼ阻害薬・アビバクタムの配合剤、転移性去勢抵抗性前立腺がん及び乳がんを対象疾患とするPARP阻害薬・タラゾパリブ――など。このうちタラゾパリブは2つの適応とも23年11月の薬食審・医薬品第二部会を通過しており、1月中に正式承認されるとみられる。なお、ファイザーの申請品リストには、本調査後に承認されたソマトロピンの「プラダー・ウィリ症候群における体組成改善」の適応追加なども含まれる。

編集部では年2回、国内フェーズ2以降の開発品を整理・集計し、ミクスOnlineの会員向けコンテンツ「ミクス パイプラインリスト」で紹介しています。最新の24年1月版を公開中!
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