日本保険薬局協会(NPhA) は1月18日の定例会見で、能登半島地震被災地への薬剤師派遣について「2月末まで継続して派遣し、その後も状況を鑑みて検討していく」との方針を示した。被災地では「圧倒的に薬剤師が足りない」状況が続いているとして、「会員企業の協力を得て継続的に支援が続けられる点にNPhAとして派遣する意義がある」と強調した。

能登半島地震を受けて、NPhAでは初めて支援体制を組み、会員企業の協力で薬剤師チームを派遣している。現地では石川県薬剤師会の下、輪島市を中心に避難所を回って活動。被災者の処方薬の状況を確認したり、地元薬局やモバイルファーマシーと連携して服薬指導をしたりしているという。８日から被災地に入った岡村由紀子常務理事(タカラ薬局)は「被災地では薬剤師が少なく、被災者の中には薬が切れた人や飲んでいない人もいた。今後避難先が2次避難所に移ったり、統合されたりする中、被災者全体に目が行き届くような支援や対策が必要だ」と訴えた。

◎5県129店舗で被害　18日時点で２店舗開局できず

NPhAによると、会員企業のうち石川県を中心に５県の薬局129店舗で医薬品の散乱や壁が崩れるなどの被害が出た。18日時点でも２店舗で開局できない状況が続いているという。