武田薬品 皮下投与の無又は低ガンマグロブリン血症治療薬・キュービトルを発売
公開日時 2024/01/25 04:50
武田薬品は1月24日、無又は低ガンマグロブリン血症治療薬・キュービトル20%皮下注を発売した。本剤は同社初の皮下投与の免疫グロブリン製剤。
無又は低ガンマグロブリン血症は、原発性免疫不全症(PID)又は他の疾患などの外的要因に起因する続発性免疫不全症(SID)による抗体が無い又は低い状態で、重篤な感染症の再発リスクが増加することを特徴とする疾患。本剤はヒトIgGを20%含有する皮下注用ヒト免疫グロブリン(Ig)製剤で、IgGを補充することにより血清IgGトラフ値を一定以上に維持することで、感染症の発症抑制効果が認められている。
用法・用量は、「通常、人免疫グロブリンGとして50~200mg(0.25~1mL)/kg体重を週1回皮下投与する。2週間に1回投与する場合には、1週あたりの用量の2倍量〔100~400mg(0.5~2mL)/kg体重〕を皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、1週又は2週あたりの投与量及び投与回数は適宜増減する」。
同社の濱村美砂子・ジャパンファーマビジネスユニット希少疾患事業部長は発売にあたり、「世界30カ国以上で承認されているキュービトルを、本日より無又は低ガンマグロブリン血症の日本の患者さんにお届けできることを心よりうれしく思う」とし、「キュービトルが新しい治療選択肢として一人でも多くの患者さんに貢献できるよう尽力していく」とコメント。
廣田直美・PDTビジネスユニットR&DJapanリージョナルヘッドは承認取得時に、「免疫不全症患者さんは肺炎、敗血症およびその他の再発性感染症を含む重篤な感染症に罹患することが多く、免疫グロブリン補充療法はこれらの患者さんに対する標準治療。血漿分画製剤を必要とされている患者さんに新しい治療選択肢を提供できることを誇りに思っている」とコメントしていた。