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GSK・リレット社長 26年までに年平均成長率「6%目指す」 23年は11%増収、帯状疱疹ワクチン等好調

公開日時 2024/02/15 04:50
グラクソ・スミスクライン(GSK)のポール・リレット代表取締役社長は2月14日に開いたメディアセミナーで、「(23年の)GSK日本法人は11%の成長を遂げ、26年までに年平均成長率6%を目指す」と表明した。23年は呼吸器領域をはじめとする主力品が好調で、帯状疱疹ワクチン・シングリックスの売上は前年比156%の大幅増を記録。リレット社長は「非常に良い年だった」と振り返った。26年に向けた持続成長では、1月に発売した国内初のRSウイルスワクチン・アレックスビーの売上貢献も見込む。アレックスビーの接種対象は現在60歳以上だが、23年12月に感染リスクの高い50~59歳の適応拡大を申請している。

同社は、日本法人の売上や製品別売上を開示していないが、主力品の伸び率は開示した。COPD・気管支喘息治療薬・テリルジーの23年売上は前年比40%増、重症喘息・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)治療薬・ヌーカラは同25%増、全身性エリテマトーデス(SLE)治療薬・ベンリスタは同18%増――だった。喘息・COPD吸入薬市場における同社製品(アドエア、テリルジー、レルベア)の市場シェアは54%となった。

一方、アレックスビーは米国で23年5月に世界初承認され、その後、欧州、英国、カナダでの承認を経て同年9月に日本でも承認された。米国では8月から薬局での接種が始まった。GSK本社の23年決算をみると、アレックスビーの23年のグローバル売上は12億ポンドで、一気にブロックバスター入りを果たした。

◎三好メディカル・開発本部長 世界同時開発・申請で「ドラッグラグを作らない」

GSK日本法人の三好出取締役メディカル・開発本部長は、開発パイプラインや開発方針を紹介した。グローバル開発パイプライン(ワクチン・医薬品)は71品目あり、うち第3相又は申請中が18品目だが、「現在、買収やパートナーシップを増やすことでパイプラインそのものを増やしている」と述べた。

臨床開発投資に関しては、「グローバル全体での投資を増やすとともに、日本の臨床開発に対する投資を増やしている。一部の例外を除く多くの品目で世界同時開発・同時申請を行う。ドラッグラグを作らない戦略を進めている」と説明。ベストインクラス、ファーストインクラスの可能性のある新薬を世界同時開発で日本の社会・患者に届ける方針を示した。

◎予防と治療のアプローチで社会課題解決に意欲

リレット社長は、高齢化の急速な進展を背景し、疾病予防と健康増進などを通じた健康寿命の延伸が日本の重要施策のひとつになっているとの認識を示した。そして、「予防と治療のアプローチによって社会課題を解決する」ことに意欲をみせ、ワクチン、スペシャリティ、ジェネラル医薬品を通じて病気の予防と治療に貢献していくと強調した。

◎アレックスビー 1回接種で少なくとも2シーズンの有効性を確認 追跡調査を継続中

疾病予防の手段のひとつにRSウイルスワクチン「アレックスビー」を挙げ、「現在までに少なくともRSウイルス流行期2シーズンにわたる本ワクチンの有効性が確認されており、引き続き追跡調査を行っている」と紹介した。1回接種で少なくとも2シーズンにわたり有効性が認められた意義に関しては、「接種タイミングを問わないということ」だと説明。重症喘息、COPD、心疾患といった基礎疾患のある人は、RSウイルス感染症による重症化リスクが指摘されているとして、疾患啓発活動や医師に対する情報提供活動を進める構えをみせた。

国内承認の根拠となり、現在も追跡調査を行っている第3相臨床試験AReSVi-006は、60歳以上の成人2万4966例(日本人1038例含む)を対象としたもので、基礎疾患を有する集団を含む。

追跡調査では、アレックスビーのRSウイルス流行期2シーズン(追跡期間中央値:18カ月)にわたる単回投与の有効性が示され、RSウイルスによる下気道疾患の2シーズンの累積有効性は67.2%(97.5%CI:48.2~80.0、12,469例中30例対12,498例中139例)、重度下気道疾患の累積有効性は78.8%(95%CI:52.6~92.0、12,469例中7例対12,498例中48例)だった。

基礎疾患を有する成人や高年齢成人でも同様の有効性パターンが認められたとし、同社は「RSウイルスの重篤な転帰に至るリスクが高い人にワクチンの効果が裏付けられた」としている。

◎東邦大・舘田教授 アレックスビー定期接種実現のためにも日本人のエビデンス蓄積を

この日の説明会で東邦大学医学部微生物・感染症学講座の舘田一博教授が、「RSウイルス感染症の現状課題と展望」と題して講演した。海外ではRSウイルス感染症の重症化との関連が示唆される疾患としてCOPD、糖尿病、うっ血性心不全などが挙がっており、「高齢で基礎疾患を持つ人をRSウイルス感染症から防いでいかないといけないという方向性が見えてきている」と説明した。

ただ、日本人に関しては、老人福祉施設での集団発生事例などの報告はあるものの、「残念ながら日本ではまだ検査体制が進んでおらず、日本人高齢者におけるRSウイルス感染症の実態や疾病負担はよくわからない状態」と述べ、日本人における疫学データが限定的との認識を示した。アレックスビーの定期接種の実現のためにも、「(日本人の)エビデンスを集めることが大事」と強調した。
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