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アッヴィ JAK阻害薬・リンヴォック、指定難病の巨細胞性動脈炎の効能追加を申請

公開日時 2024/08/20 04:47
アッヴィは8月13日、JAK阻害薬・リンヴォック(一般名:ウパダシチニブ水和物)について、既存治療で効果不十分な巨細胞性動脈炎(GCA)の効能追加を承認申請したと発表した。GCAは自己免疫疾患で、側頭動脈などの頭部の動脈、大動脈およびその他の大型・中型の動脈に肉芽腫性炎症を引き起こす国の指定難病。50歳以上で多く発症し、70代に最も多くみられ、女性に多い。GCAにより頭痛、顎痛、視力の変化や消失(突発性かつ永久的な視力消失を含む)を引き起こす可能性がある。

GCAはステロイドによる治療が中心で、症状改善後はステロイド用量を減らしていくが、30~50%程度の患者で症状が再度悪化することがある。長期にわたる継続的なステロイドによる治療では、さまざまな副作用や合併症を引き起こす可能性があるため、慎重な治療が必要となる。既存治療の効果が不十分で病態が進行すると、失明、大動脈瘤、大動脈および分枝の狭窄、動脈解離、脳梗塞、心筋梗塞などを発症するおそれがある。

このような背景などを踏まえアッヴィはウパダシチニブでGCAを対象とする開発を進め、日本を含む国際共同第3相試験であるSELECT-GCA(M16-852)試験の結果に基づき、日本で効能追加承認を申請した。

SELECT-GCA試験は、巨細胞性動脈炎患者428人を対象としたもの。本試験は2つの期間で構成され、第1ピリオドでは、ウパダシチニブと26週間のコルチコステロイド漸減投与の併用による有効性を、プラセボと52週間のコルチコステロイド漸減投与の併用と比較して評価した。ウパダシチニブの安全性および忍容性も評価した。第2ピリオドでは、第1ピリオドで寛解維持を達成した患者を対象に、寛解の維持を指標として、ウパダシチニブの投与継続と投与中止の安全性および有効性を比較した。
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