参天製薬 緑内障・高眼圧治療点眼剤候補「STN1012600」を国内申請
公開日時 2024/09/30 04:47
参天製薬は9月26日、緑内障および高眼圧治療点眼剤「STN1012600(セペタプロスト点眼液)」について国内で製造販売承認を申請した。同剤は、小野薬品が創製したセペタプロストを有効成分とする FP 受容体および EP3 受容 体デュアル作動薬。眼圧下降剤としては新規メカニズムのプロスタグランジン誘導体の緑内障・高 眼圧症治療剤で、セペタプロストを 0.002%含有している。
同剤の有効性は国内臨床第3相試験で、0.005%ラタノプロスト点眼液を対照薬に据え、 0.002%STN1012600点眼液の1日1回点眼における眼圧下降効果の非劣性が示されている。安全性については、FP受容体作動薬特有の結膜充血や睫毛・眼瞼の変化が同程度認められた。なお、重篤な副作用は認められなかったとしている。
緑内障の薬物療法をめぐっては、FP受容体作動薬、EP2受容体 作動薬または交感神経 β 受容体遮断薬などによる眼圧下降治療があるが、効果が不十分な場合の併用療法を行う際にアドヒアランスが低下することが課題となっていた。薬剤治療抵抗性の患者に対する選択肢が限られていることや、夜間眼圧への作用が十分でないことなども課題として指摘されていた。
Santen のピーター・サルスティグチーフ メディカル オフィサーは、「新規作用機序を有するSTN1012600 の承認申請によって、緑内障治療現場のアンメットニーズを満たす、新たな第一選択 薬提供の可能性を追求できることを大変誇りに思う」とコメントしている。