中外製薬 スマホ版「副作用データベースツール」を公開 病棟業務中の活用など想定
公開日時 2024/10/16 04:51
中外製薬は10月15日、医療関係者向け副作用情報閲覧ツールである「副作用データベースツール」のスマートフォン版を公開したと発表した。これまではパソコン版で公開していた。今回、スマホ用に最適化されたスマホ版を実装することで、「パソコンが手元にない・開くことができない場面でも、必要な安全性情報を調べることが可能になった」とし、例えば▽パソコンが手元にない病棟業務中、▽外部環境につながるパソコンがない診療の最中――での活用が想定されるとしている。
同社は、「少しでも早く安全性情報にアクセスしたいという医療関係者の皆さまの声に応え、新たにスマートフォン版をリリースした」としている。これによりパソコン、タブレット端末、スマホといった様々な端末から副作用データベース(DB)ツールにアクセスでき、利便性がさらに向上した。
副作用DBツールには、医療関係者から報告された同社の医薬品に関する安全性情報(副作用情報)が蓄積されている。今年9月時点で国内・市販後の33万件のデータが登載されており、電子化された添付文書等の補助情報として医療関係者に活用されている。2020年から医療関係者のパソコンからも閲覧できるよう医療関係者向けウェブサイトで公開。今年7月には、より直感的な操作性を実現するためユーザーインターフェースを刷新した。10月からスマホ版を実装した。
副作用DBツールの活用場面としては、同社の薬剤を使用中の患者に副作用が起きてしまった時に、▽他の施設ではどのような処置をされているか参考にする、▽起きた副作用はどれくらいの期間でどのような転帰を辿るのか参考にする――といった場面が想定されるとしている。