JCRファーマ アレクシオンと新規遺伝子治療用製品の開発でJUST-AAV技術に関するライセンス契約
公開日時 2025/07/09 04:49
JCRファーマは7月8日、アレクシオンと新規遺伝子治療用製品の開発を目的としたJUST-AAVカプシドに関するライセンス契約を締結したと発表した。JUST-AAVは、肝臓回避型、筋指向型、脳指向型など、複数の種類を含み、アデノ随伴ウイルス(AAV)による遺伝子治療をさらに発展させる可能性をもった独自の新規プラットフォーム技術。同社は、アレクシオンから契約一時金を受領するほか、研究開発と販売に関するマイルストーンフィーの合計で最大約1200億円を受領する。
JUST-AAVは、目的とする特定の組織・臓器への指向性を持たせ、安全性を高めるために特定の組織・臓器への移行性を低減させるようなカプシド表面の改変を可能としたAAV。今回の契約に基づき、アレクシオンは同社の遺伝子治療プログラム(最大5つ)に対し、JUST-AAVプラットフォームのうちライセンスを受けたカプシドを適用することができる。
契約では、研究開発に関するマイルストーンフィーとして最大2億2500万米ドル、販売に関するマイルストーンフィーとして最大 6億米ドル、合計で最大 8億2500 万米ドル(1200億円)に加えて、販売後は正味売上高に応じた段階的ロイヤルティを受領する権利を有した。
JCRファーマの芦田信代表取締役会長兼社長は、「希少疾病領域での治療薬開発に対して JUST-AAVを適用した遺伝子治療が大きく貢献できる可能性を示すもので、今後この技術が様々な疾患の治療へと応用されることが期待される。また、これまでも活発に共同研究を進めてきたアレクシオンとの間で3つ目のライセンス契約 を締結できたことは非常に価値のあることだ」とコメントした。