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サノフィ 高校生を招き医療と多様性を学ぶ体験型ワークショップ開催 トラスト・ギャップもテーマに

公開日時 2025/08/05 04:53
サノフィは8月1日、東京本社に高校生を招き、医療と多様性を学ぶ体験型ワークショップを開催した。バイアスにとらわれない自由な職業選択の可能性を提示し、日本の将来を担う高校生が自分らしい未来を見つけるきっかけを探る場としての狙いを込めた。ワークショップには、SNSなど公募で集まった高校生24人が参加。岩屋孝彦代表取締役社長は、「多様な人が専門性を持って、社会が機能していることをお伝えしたい。あまり一つの考えに凝り固まらず、しなやかな気持ちを忘れずに人と接してほしい」とメッセージを送った。

イベントでは、サノフィの社員が大学の出身学部などに応じて6つのグループに分かれ、高校生と対話するセッションを実施した。社員からは日々の業務内容に加えて、学生時代に思い悩んだ進路の選択や様々な経験談などが紹介された。このうち「理系・工学系」出身の社員ブースには、現役MRの山藤由貴さんが参加。高校生からの、「身近にMRや薬剤師がいて、職業についてもっと知りたい」という質問に対し、「高校から理系の道に進むと決め、大学は応用化学学科だった。現在はMRとして、理系で培った“仮説を立てて検証する”ということを活かして仕事をしている」と答えていた。

◎「現場で働く医療従事者の体験談」をテーマにパネルディスカッション

「現場で働く医療従事者の体験談」をテーマに行ったパネルディスカッションでは、それぞれのパネリストからの現場で感じるニーズと仕事への活かし方についてメッセージが発せられた。男性看護師の団体「Nurse-Men」代表の秋吉崇博氏は、「女性が多い職場であるからこそ、体力が必要になる現場や救急などで特に男性は需要がある」と語り、現場での役割や社会貢献活動について説明した。一方、Veeva Japanのアソシエイトコンサルタントである大村洲氏は、「医療・製薬業界と言っても、色々なかかわり方がある。社会的なバイアスにとらわれず、自分のパッションを大切してほしい」と力を込めた。サノフィジェネラルメディスン・メディカル部の白木ゆり氏は、「夢は一つに決める必要はなく、今一番興味があることをやってみて、楽しかったら続ければいい」と語り、参加した高校生にエールを送った。

◎医療に対する「トラスト・ギャップ」 榎本人事本部長が指摘

イベントではサノフィ人事本部の榎本忠行本部長が、医療業界に存在する「トラスト・ギャップ」に触れた。トラスト・ギャップとは、医療制度や医療従事者に対する“信頼の空白域”を意味するもの。同社がマイノリティを対象に実施した医療に対する信頼度をはかるグローバル調査結果について、「今まで医療制度に対して信頼を失うような経験をしたことがあるか」との問いに、「ある」と回答した割合が、「女性」、「障がい者」、「LGBTQ+」で高い結果となった。この結果について榎本本部長は、「医師が自分の話をきちんと聞いてくれていないと感じると、いい治療法の説明をされても、医師のことを信用できなくなってしまう」と指摘。医療業界における医療従事者と患者間の信頼の重要性を強調した。

◎岩屋社長「他者との違いを前向きに受け入れて」 多様性への理解を訴え

岩屋社長はイベントの締め括りで、「自分と違う考えの人を受け入れられないとか、自分の考えでしか相手と接することができなかったりとか、そういった事象が現代社会では起きている。一人ひとりが他の人との違いを前向きに受け止め、対応していくことが大切」と強調した。さらに、「何か一つの考えに凝り固まらず、しなやかな気持ちを忘れないでほしい」と呼び掛けた。
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