ノボ ノルディスク 青森県弘前市と連携協定締結 20、30代の肥満症高リスク者に受診勧奨
公開日時 2025/08/29 04:49

ノボ ノルディスク ファーマは8月28日、青森県弘前市と「肥満症対策を通じた健康寿命延伸に向けた取組に関する連携協定」を締結した。協定では、20、30代で肥満症リスクの高い人を対象に保健指導などを通じて医療機関の受診を促すとともに、市民に向けた肥満症の疾患啓発を行うことで疾患への理解促進に取り組む。ノボ ノルディスク ファーマのキャスパー・ブッカ・マイルヴァン代表取締役社長は「弘前市の取り組みを全面的に支援し、好事例を発信することで全国の健康寿命延伸を実現していきたい」と意欲をみせた。
弘前市では、メタボリックシンドロームに該当する人の割合が増加傾向にあり、国や県、同規模の自治体の割合と比べても男女ともに高い状況にある。また、肥満傾向にある子どもや40~60代の肥満者の割合が2017年度から23年度で悪化がみられたという。同市では、特定健診の対象となる以前の20、30代を対象とした健診を行っており、こうした背景を踏まえ、連携に基づいて若い世代から肥満症対策を進めていくこととなった。締結式に臨んだ弘前市の櫻田宏市長は「肥満・肥満症予防の視点を踏まえた健康づくりを推進し、健康都市弘前を目指していくことで本市として特徴的な取り組みにしていきたい」と述べた。
協定期間は26年3月31日まで。連携・協力事項として、①肥満症対策の構築②健康・医療データの活用③医療政策の動向や全国の先進事例等の情報共有―などを掲げた。具体的な取り組みとして、20、30代健診受診者のうち、BMIなどの基準を満たす人を対象に保健指導や医療機関受診の勧奨などを行う。市民公開講座や保健師などへの研修会の開催なども検討していくという。