ノボ ノルディスクと住友ファーマ 肥満症薬ウゴービでプロモーション提携 11月から共同で情報提供活動
公開日時 2025/10/15 04:53
ノボ ノルディスク ファーマと住友ファーマは10月14日、肥満症治療薬・ウゴービ皮下注について、日本国内におけるプロモーション提携契約を締結したと発表した。契約に基づき、ノボは製造販売承認の保持及び製造、供給を担い、11月から両社共同で医療機関への情報提供活動を行う。ノボは住友ファーマと共同販促することで、「ウゴービ皮下注の処方を必要とする多くの肥満症を持つ人に、(ウゴービを)届けることを目指す」としている。
ウゴービは、BMIが27kg/m2以上で、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有するか、BMIが35kg/m2以上の肥満症を適応とする週1回皮下投与のGLP-1受容体作動薬。ノボ ノルディスクが2024年2月22日から日本国内での販売を開始した。
◎オゼンピックの共同販促で築いた“強固な協力関係” ウゴービ提携につながる
ノボは、住友ファーマをウゴービのパートナー企業とした理由について、▽住友ファーマは、複数の糖尿病治療薬の開発および情報提供活動に携わり、糖尿病領域において希望ある治療の選択肢を提供している、▽7月から共同販促している2型糖尿病治療薬・オゼンピック皮下注で“強固な協力関係”が築かれた――の2点を挙げた。そして、“強固な協力関係”を活かして、オゼンピックと同じセマグルチドを主成分とするウゴービでも提携することが、肥満症を持つ人にウゴービを届けるための最適なスキームと判断した模様だ。
ノボのキャスパー ブッカ マイルヴァン代表取締役社長は、「日本では約1600万人が命にかかわる合併症を引き起こす可能性のある肥満症とともに生きているが、安全かつ有効な肥満症治療薬があるにもかかわらず肥満症の診断と治療を受けている方は全体のごくわずか」と指摘。今回の提携契約の締結で、「より多くの肥満症をもつ人に治療の機会を提供し、人々の生活の質の向上と健康寿命の延伸に貢献できることを期待している」と強調した。
住友ファーマの木村徹代表取締役社長は、「オゼンピック皮下注につづくこの度の本提携を通じて、ノボ ノルディスク ファーマとの協力関係がさらに強化されることを大変うれしく思う」とし、「両社の専門性とネットワークを結集し、肥満症をもつ方々により広くウゴービ皮下注をお届けすることで、人々の健康で豊かな生活に貢献していく」と述べた。