レナリスファーマ 開発中の二重拮抗薬・sparsentan IgA腎症を対象に26年に承認申請へ
公開日時 2025/11/27 04:50
レナリスファーマは11月26日、エンドセリン受容体とアンジオテンシンII受容体の双方に対して拮抗作用を有する二重拮抗薬・sparsentan(開発コード:RE-021)について、日本で2026年に承認申請する予定と発表した。日本人IgA腎症患者を対象とした第3相臨床試験で有効性が確認され、日本人特有の新たな安全性リスクは認められなかった。
同社はこの日、sparsentanの国内第3相臨床試験の結果を発表した。同試験は日本人IgA腎症患者35例を対象に実施したもの。主要評価項目のsparsentanを36週間経口投与した時点の、24時間蓄尿に基づく尿中蛋白/クレアチニン比のベースラインからの変化率の最小二乗幾何平均値(95%信頼区間)は、-58.54(-68.75,-45.00)%だった。この結果を受けて同社は、「本剤の日本人IgA腎症患者における有効性が確認された」としている。
安全性プロファイルは、「既知のプロファイルと一致しており、日本人特有の新たな安全性リスクは認められなかった」。
◎「ドラッグ・ラグの観点からも本剤を必要とする日本人患者さんに1日でも早く届ける」
同社の島崎竜太郎・最高開発責任者は、国内第3相臨床試験について、「PMDAと慎重な議論を重ね、海外の大規模臨床試験成績を利用するための小規模なブリッジング試験として実施することができた」と報告。その上で、「本治験には成人及び10歳以上の小児の患者さんが参加しており、いずれに対しても海外臨床試験と同様に良好な蛋白尿低下効果を認めた」と話している。
同社のBTスリングスビー代表取締役会長CEOは、「日本においてIgA腎症の治療選択肢は限られ、高いアンメット・メディカル・ニーズが存在する」との認識を示した。そして、「sparsentanは既に欧米で承認されており、ドラッグ・ラグの観点からも本剤を必要とする日本人患者さんに1日でも早く届けることが重要であると考えている」とコメントしている。
sparsentanは米バイオ企業Travere社が開発した、経口投与可能なエンドセリン受容体とアンジオテンシンII受容体の双方に対して拮抗作用を有する二重拮抗薬。レナリスは23年にTravereから日本およびアジア地域での独占的開発・商業化に関するライセンスを取得した。
海外では、米国で24年に製品名FILSPARI として、「病勢進行のリスクがある原発性IgA腎症の成人患者における腎機能低下の抑制」の適応症で承認を得ている。欧州では25年にIgA腎症の適応症にてEU標準承認を取得した。また、25年にFILSPARIは、「巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)」を効能・効果として米FDAに追加新薬承認申請(sNDA)が受理されている。