Welby 患者・生活者向けコンテンツプラットフォーム「WPCP」構築 26年Q1にサービス提供開始へ
公開日時 2025/12/26 04:53
Welbyは、患者・生活者の医療ヘルスリテラシーの向上に貢献する目的で、新たな患者コンテンツプラットフォームのサービス提供を2026年第1四半期中に開始する。製薬企業や医療コンテンツサービス企業が患者・生活者向けに作成した薬剤・疾患コンテンツを独自に構築した「Welby Patient Contents Platform」(WPCP)から提供するというもの。ユーザー登録した医療者や患者は、自身が求める個別化された最新情報にタイムリーにアクセスできる。一方で製薬企業は利用者の閲覧ログ、評価情報、ダウンロード数などをタイムリーに入手できる。
◎“その時知りたい情報”を最新バージョンにアップデートして医療者や患者・生活者に提供
同社が想定するWPCPサービスは、PMDAの医薬品情報や製薬企業のオウンドサイト、その他検索エンジンによって導かれる医薬品等の情報を一か所に集めて、プラットフォーム上から患者や生活者が“その時知りたい情報”(ペインポイント)を最新バージョンにアップデートされた情報(改訂情報)として提供するというもの。コンテンツには、PMDAの医薬品情報にYJコードからアクセスできるほか、くすりの適正使用協議会の「くすりのしおり」(英語版含む)や「みんなの家庭の医学」を通じた生活習慣病やがんに関するコンテンツやQ&A、さらには製薬企業の自社オウンドサイトにあるコンテンツなどにアクセスすることができる。
ユーザーは医療者や患者・生活者を想定。医療者のメリットとして、自身がその時知りたい医薬品情報・コンテンツを即座に参照・入手可能となるほか、製薬企業から追加提供されたコンテンツについても、参照、入手、自動送信(マイリスト医薬品のコンテンツ)が可能となる。
一方、患者・生活者のメリットとして、ご自身や家族が抱える薬物治療への不安や疾患に関するコンテンツも簡単に検索でき、入手が可能となる。さらに、WelbyのPHRユーザーにはPersonalized DTC機能により、必要なタイミングで必要なコンテンツを届ける機能も用意する考えだ。
◎製薬企業 自社コンテンツを含むログ情報やダウンロード数、評価情報など入手可能に
これに対し自社コンテンツをWPCPに掲載した製薬企業は、自社コンテンツを含むログ情報やダウンロード数、評価情報などが入手できる。さらに、入手可能なデータから自社BIツール等で品目・地域ごとのデータ加工や 分析が可能となる。
◎Welby・中野暢也営業・商品戦略統 製薬・医療マーケティングは「顧客中心にシフトすべき」
Welby上席執行役員の中野暢也営業・商品戦略統括は、製薬・医療マーケティングの将来像について、「顧客中心にシフトすべき」と強調する。その上で、製薬企業は患者主導の時代に適応するため、「マーケティング志向の転換・再構築が必要」と指摘。「チャネル起点の施策を積み上げるのではなく、患者がどのように情報を得て、何に納得し、どのような行動・体験を求めているのかを起点にすべき」と述べた。また、「企業は患者からより多くの信頼を獲得することが結果的に患者の医療ヘルスリテラシーや適切な治療・アドヒアランスの向上に寄与する」とも述べ、「患者中心の医療の実現と企業価値の向上の双方に貢献できる」と強調した。