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大塚HD・25年度決算 過去最高益を更新 VOYXACTが好調な滑り出し 井上社長「35年に3.5兆円目指す」

公開日時 2026/02/16 04:50
大塚ホールディングスの井上眞代表取締役社長兼CEOは2月13日に開催した2025年12月期(25年度)決算説明会で、「医療及びNC(ニュートラシューティカルズ)関連事業で多くの成果があり、売上収益、事業利益ともに過去最高を更新した」と報告した。25年はジンアーク(日本製品名:サムスカ)が米国で特許切れを迎えたものの、レキサルティやエビリファイメンテナなどの伸長に加えロイヤルティ収入の増加もあり、好業績を維持した。26年はジンアークなどの特許切れ影響や成長投資の推進により減益を見込むが、井上社長は「これまでにさまざまな施策を打っていることから早期の成長軌道に転換できる」と強調。現中期計画の最終年となる28年には再び過去最高収益を見込んでいると明かした。

◎医薬関連事業7.1%増収 日本は3.1%増収

25年12月期決算は、連結売上収益が前年同期比6.0%増の2兆4688億9200万円、事業利益が3.6%増の4461億2900万円となり、全ての利益項目で過去最高を更新した。医薬関連事業は、売上収益が7.1%増の1兆7442億円と伸長。日本で3.1%増の4484億円だったほか、北米で7.3%増の8998億円、欧州で21.6%増の2065億円など海外でも堅調に推移した。

◎レキサルティが23.9%増収、売上3000億円突破 ジンアークの減収幅は想定内

業績をけん引したのは最主力品の抗精神病薬・レキサルティで、売上は23.9%増の3313億円となり、3000億円を突破した。日本と米国において大うつ病性障害(MDD)およびアルツハイマー型認知症に伴う行動障害(ADアジテーション)の処方が伸長。日本では43.6%増の310億円、北米では21.6%増の2926億円を売り上げた。

一方、常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)治療薬・ジンアークに関しては、米国での25年4月の特許切れにより当初約700億円の減収を予測していたものの、後発品参入が1社にとどまったため、約500億円減の1869億円(22.5%減)で着地した。

◎VOYXACTが好調な滑り出し、28年度までに1000億円超へ

次世代成長ドライバーの「ネクスト8」に位置付ける抗APRIL抗体・VOYXACT(一般名:シベプレンリマブ)が好調な滑り出しをみせた。同剤は25年11月にIgA腎症の適応で米国において迅速承認を受けた。同社は、ファーストインクラスの抗APRIL抗体としての優位性に加え、ジンアークのアセットを活用した腎専門医との強固なネットワークの活用、4週間に1回投与の高い利便性と服薬継続性を訴求。26年2月13日時点で米国で約500枚の新規患者開始フォーム数を確認したという。井上社長は「立ち上がりが想定を上回るスピードで推移しており、非常に力強い成長を見せている」と手応えを語った。

VOYXACTは製品価値の最大化に向け、26年には中国での承認取得に加え、米国で「eGFRデータ+オートインジェクター」の一変申請を行う予定で、この米国での承認は27年を見込む。同社はこれらの取組みを含め28年を最終年とする現中期計画の期間中に売上1000億円以上を目指している。

なお、同剤は米国でタンパク尿の改善に基づき迅速承認されたが、IgA腎症患者における長期的な腎機能低下の抑制効果は未だ確立されておらず、26年終了予定の第3相VISIONARY試験で同剤が疾患進行を抑制するかどうかを、eGFR(推算糸球体濾過率)の24カ月時点での低下を指標として評価している。同社は、同試験による臨床的有用性の検証が継続的な承認の条件になるとみており、このeGFRデータがFDA承認を裏付ける根拠として使用される見込みだとしている。

◎35年売上収益3.5兆円目標 レキサルティLOE対策も強化

井上社長は、35年に向けた成長戦略として、連結売上収益3.5兆円を達成するため、「内部と外部サイエンスを組み合わせて中長期の成長を実現する事業ポートフォリオの強化に取り組んでいる」と述べた。「30年までにネクスト8以外の三つの新薬を候補の承認を予定」しており、30年から35年には10プログラムで上市を目指しているという。

こうした中、同社が課題とするのが28年以降に控えるレキサルティの特許切れだ。井上社長は「レキサルティのLOEにどのくらい打ち手を打てているかに一番注力している」とし、「現状のアセットでもある程度行けるとは踏んでいるが、それ以外の部分でも事業開発を進める」と述べた。

【25年連結業績(前期比) 26年予想(前期比)】
売上収益 2兆4688億9200万円(6.0%増) 2兆5200億円(2.1%増)
事業利益 4461億2900万円(3.6%増) 3550億円(20.4%減)
営業利益 4793億7500万円(48.2%増) 3600億円(24.9%減)
親会社帰属当期利益 3631億5000万円(5.8%増) 2650億円(27.0%減)

【グローバル製品売上(前年同期実績) 26年予想、億円】
レキサルティ 3313(2674)3680
ロンサーフ 1093(1044)1050
エビリファイメンテナ 2245(2190)2030
エビリファイアシムトファイ 348(189)490
サムスカ 350(402)220
ジンアーク 1869(2412)520
*サムスカに日本のADPKD適応の売上含む。

【主要製品の国内売上(前年同期実績) 26年予想、億円】
レキサルティ 310(216)345
ロンサーフ 79(79)85
エビリファイメンテナ 136(131)140
サムスカ 198(242)70
ニュープロ・パッチ 61(73)45
エビリファイ 22(44)20
アジョビ 79(60)91
アブラキサン 358(347)250
アイクルシグ 86(79)90
ティーエスワン 86(72)80
リトゴビ/LYTGOBI 90(82)75
アロカリス 58(47)68
トルバプタン「オーツカ」(サムスカAG) 97(98)105 
プレタール 3(9)2
ムコスタ 29 (31)25
レバミピド「オーツカ」(ムコスタAG) 96(92)95
ビラノア 161(149)90
ミケルナ 80(74)85
モイゼルト 189(142)270
診断試薬計 172(202)160
臨床栄養 1183(1127)1210
ロイヤリティ収入 1337(864)2023
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