中医協総会 ボラニゴ錠収載スキップは「安定供給体制構築に時間要した」 例外で30日処方制限に
公開日時 2026/03/12 04:49
中医協総会は3月11日、新薬の薬価収載について議論した。日本セルヴィエの神経膠腫治療薬・ボラニゴ錠10mgは2025年9月19日に承認されたが、企業都合により、今回の収載希望となった。収載予定日は3月18日。厚労省保険局医療課の清原宏眞薬剤管理官は、「安定供給を踏まえた販売体制の構築に時間を要するためと聞いている」と述べた。40mgも承認されているが、「吸湿性の問題等からボトルでの配布が必要で、いま違う包装の形態を国内で開発をしている」と説明。「10mg錠を先に出すことを考えた上で、供給量等を勘案し、十分な体制を取れるまで時間を要したものと聞いている」と述べた。
◎ボラニゴ錠 14日処方の例外で「30日処方制限」 吸湿性問題でボトル処方・管理を
新薬は原則、14日の処方制限ルールが設けられているが、ボラニゴ錠をめぐっては「例外的に、処方日数制限を30日間として取り扱うこと」も、この日の中医協で了承された。
同剤は1ボトル30 個単位で、「吸湿性等の製剤の特性上、錠剤を分包化することは適さないため、分包化せずにボトルのまま処方・管理すること必要がある」と説明。用法・用量上、減量が必要となる患者及び 40kg 未満の12 歳以上の小児患者では 14 日間で1ボトルを使い切ることができない。また、安全性についても「国際共同第3相試験において、14日間を超える投薬が行われ、承認審査において本剤の 安全性は許容可能であるとされた」としている。
診療側の森昌平委員(日本薬剤師会副会長)は、「分包化せずにボトルのまま処方・管理するということは、現場のようにきちっと伝わるようにお願いしたい」と念を押した。
◎ザズベイカプセル 副作用に眠気、めまいで「自動車の運転等に従事させないよう注意」
同日承認が了承された塩野義製薬のザズベイカプセル30mについても質疑があった。同剤の国内での効能・効果は「うつ病・うつ状態」。海外では「産後うつ病」のみの効能・効果で承認されており、効能・効果が異なることから、外国平均価格調整の対象外とされた。投与対象が可能な患者を問われた清原薬剤管理官は、国内の臨床試験を踏まえて「産後うつも含め、本剤はうつ・うつ状態の患者にお使いになれる」と説明。そのうえで、「使用方法がこれまでのうつ剤と異なり、2週間投与、その後6週間休薬を守る必要があるので、徹底させていただきたい」と話した。
また、支払側の高町晃司委員(日本労働組合総連合会「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)から、「服用後、強い眠気があるということから、アメリカでは FDA が服用12時間後は運転を禁止する規制をしているということだが、日本ではどのような安全対策をお考えか。例えば、高齢者への転倒リスクということも考えられると思う」と指摘した。
清原薬剤管理官は、添付文書の重要な基本的注意として、「眠気、めまい等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること」とされていることを紹介。「時間制限はなく、本剤投与期間中については運転等の危険を伴うものについて従事しないというような注意書きになっている」と述べた。