アストラゼネカと郡山市 「COPD対策ステートメント」発表 医療DXで持続可能な地域医療を実現
公開日時 2026/03/31 04:51

アストラゼネカは3月27日、福島県郡山市と協働で開催した「COPD対策連携キックオフセミナー」でCOPD対策ステートメントを発表した。慢性閉塞性肺疾患(COPD)の早期発見・早期治療を促進することで、地域住民の健康寿命の延伸を目指した地域医療体制を整備する。セミナーでは持続可能で革新的な地域モデル構築を目指し、COPDの疫学的再定義とデータの充実化、医療DXによる持続可能な地域医療の実現などに取り組む方向を確認した。
同社と郡山市の協働セミナーは、25年7月に締結した「郡山市民の健康づくりの推進等に関する連携協定」に基づき、キックオフセミナーとして開催されたもの。この日は、COPD 対策の必要性や郡山市における具体的な課題・取り組みについて議論するとともに、「郡山市COPD対策ステートメント」を発表し、産官学連携で推進する方向を確認した。
◎地域データ基盤の整備を進めてCOPDの実態を適切に把握
具体的には、①COPDの疫学的定義とデータの充実化、②病診連携・多職種連携の推進、③医療DXによる持続可能な地域医療の実現、④EBPM(根拠に基づく政策立案)による国施策への貢献―の4点を重点的に取り組む。このうちデータの充実化では、関係機関が連携し、地域データ基盤の整備を進め、COPDの実態を適切に把握する。地域医療体制については、簡便なCOPD 診断支援ツールの導入を促進し、早期診断・早期介入の実現に向けて病院と診療所の連携を強化。さらに、循環器疾患との合併例におけるCOPD管理の不十分さを踏まえ、多科連携および介護を含む包括的な患者ケア体制を整備するとした。
◎PHR・HERなど医療DXを活用 政策形成に必要なエビデンス蓄積
一方、PHR(Personal Health Record)・EHR(電子健康記録)など医療DXを活用した一次スクリーニング等の新たな手法を取り入れるとし、持続可能な医療提供体制の構築を目指す。また、今回の事業成果を政策形成に活用するためのエビデンスの蓄積(EBPM エビデンスに基づく政策立案)を行い、医療の成果指標に加え、効率性や費用対効果に関する指標の明確化を図るとした。
アストラゼネカは、今回の取り組みを通じ、持続可能で再現性のある地域モデルとして成果を可視化し、全国展開や国の政策形成につながるエビデンスの提供を目指したいとしている。一方、郡山市はCOPDハイリスク層を対象とした個別通知による受診勧奨を実施するとともに、福島県独自の診断ツール「COPD-Fプロトコル」に基づき、初期診断が可能な医療機関を協力医療機関としてリスト化し、診療体制の整備を進める。