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科研製薬・堀内社長 戦略投資を継続 P3段階は「KP-001」など8プロジェクト 企業価値向上へ

公開日時 2026/05/15 04:51

科研製薬の堀内裕之代表取締役社長は5月14日、25年度決算説明会で、「研究開発を中心とした戦略投資を継続し、中長期的な成長を通じた企業価値向上に努めていく」と強調した。同社は、長期経営計画2031に基づく戦略投資を継続的に進めており、24年度の研究開発費は前期比49.3%増となり、内資系製薬企業研究開発費ランキングで最も高い伸び率を示した。さらに25年度は9.9%増の206億円と続伸。研究開発パイプラインを見ると、第3相(P3)試験段階にあるプロジェクトは、米国の「KP-001」(難治性脈管奇形)など8つを数える。26年度はさらに研究開発費を16.1%増の239億円に引き上げる計画だ。

P3試験のうち、国内「KP-001」(難治性脈管奇形)、「KAR」(アタマジラミ症)については25年度中に主要評価項目を達成。いずれも26年度上期に承認申請を予定している。また、米アルミス社から国内導入した次世代型経口選択的 TYK2阻害剤「ESK-001」(尋常性乾癬)については、アルミス社が26年1月に日本を含む国際共同P3試験の主要評価項目および副次的評価項目の達成を発表。その結果が米国皮膚科学会年次総会(AAD 2026)で発表されている。

◎ESK-001 「経口剤としてトップクラスの有効性」

この日の決算説明会で、綿貫充取締役研究開発本部長は、ESK-001について「経口剤としてトップクラスの有効性を示し、経口剤でありながらバイオ製剤に迫る可能性が示されている。安全性についてもJAK阻害剤で懸念されるような副作用のシグナルは認められず、良好な忍容性が確認されている。次世代TYK2阻害剤として非常に期待される薬剤だと考えている」と強調した。

2025年度連結業績は、前期に「NM26」(アトピー性皮膚炎)の知的財産譲渡及び販売提携オプション契約に係る一時金収入(J&J社、ニューマブ社から8600万ドル)およびSTAT6阻害剤「KP-723」(アトピー性皮膚炎、喘息など)に関するライセンス契約に係る一時金収入(J&J社から3000万ドル)として、合計179億円を計上した反動により、売上高が18.3%減の769億円、営業損益が9億円の赤字となった。なお、同社では、26年4月22日にJ&J社とのライセンス契約に係るマイルストン達成(どの化合物のライセンス契約かは非開示)と、そのマイルストン収入受領の期ずれに伴う業績下方修正を発表していた。

◎25年度売上高「前期の一時金の影響を除いて比較すると実質7億3500万円の増収」

堀内社長は25年度の売上高について「前期の一時金の影響を除いて比較すると実質7億3500万円の増収だった。アーディ社の連結化に伴うPEComa治療薬・Fyarroの売上寄与に加え、国内製品において原発性腋窩多汗症治療薬・エクロックなどの売上が伸長したこと、また、この3月に経口HAE急性発作治療薬・エクテリーを新発売したことによるもの」と説明した。

国内主力品の売上を見ると、25年9月にAGを発売したクレナフィン群は、先発品からAGへの移行に伴う売上構成の変化により、前期比21.5%減の132億円となった。数量ベースでは9%増加したという。アルツは3.0%減の185億円。エクロックは13.8%増の23億円。海外Fyarroは 25年4~12月分で43億円寄与した。

26年度連結業績予想は、売上高がJ &J社とのライセンス契約に係るマイルストン収入を含め17.0%増の899億円、営業利益は79億円の黒字化を見込む。クレナフィン群は、25年12月に後発品が参入しており、40.4%減の79億円を予想。エクロックは12.2%増の26億円を予想する。26年4月に同社とマルホ、久光製薬の3社で「汗で病院あたりまえに委員会」を発足し、「3社合同による疾患啓発プロジェクトを通じ、発汗疾患の受診促進と市場全体の成長を目指す」(堀内社長)とした。海外Fyarroは12ヵ月分のフル寄与で52億円を予想する。

【連結業績 (前期比)26年度予想(前期比)】
売上高 768億7100万円(18.3%減)899億円(17.0%増)
営業利益 △8億9900万円(―)79億円(―)
親会社株主帰属純利益 21億4400万円(84.6%減)65億円(203.1%増)

【国内主要製品売上高(前期実績)26年度予想、億円】
クレナフィン群 132(169)79
うち先発品 91(169)非開示
うちAG 42(―)非開示
アルツ 185(190)177
セプラフィルム 70(70)70
エクロック 23(20)26
フィブラスト 23(24)21
リグロス 9(9)9
ヘルニコア 3(4)4
後発医薬品計(AG除く)74(85)71





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