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あすか製薬HDが新中計 国内医療用医薬品28年度に630億円掲げる 新たな成長ドライバー獲得に意欲

公開日時 2026/05/21 04:52
あすか製薬HDの山口惣大代表取締役社長は5月20日の25年度決算および新中期経営計画(26~28年度)説明会で、最終28年度の連結売上目標を850億円(25年度実績711億円)、うち国内医療用医薬品事業の売上目標を630億円(589億円)と設定したと発表した。国内主要製品の価値最大化を図り、産婦人科領域(レルミナ、スリンダ、LEP)で250億円(25年度230億円)、スペシャリティ領域(チラーヂンなど甲状腺製品群、リフキシマ)で210億円(180億円)の売上を目指す。また、35年度連結売上目標1500億円の達成に向け、「インオーガニックな成長機会を積極的に取りにいき、成長の種を獲得していくことを想定している」と述べ、M&Aの選択肢を含め、新たな成長ドライバーの獲得に意欲を示した。

◎「5年間で収益力と資本効率の両面で次の成長に向けた土台を築くことができた」

同社では、前中計(21~25年度)の数値目標である売上高700億円、営業利益率8%、ROE8%を達成。山口社長は「5年間で収益力と資本効率の両面で次の成長に向けた土台を築くことができた」と総括した。その上で、「残された経営課題も明確になってきた」とし、事業課題として、▽さらなるスペシャリティ領域の取り組み強化、▽開発パイプラインの拡充、▽海外事業の収益化、▽新たな成長機会の獲得—の4つを挙げた。

◎新中計テーマは「持続的成長に向けた強みの深化とグローバル展開を支える事業基盤の構築」

新中計(26~28年度)では、「持続的成長に向けた強みの深化とグローバル展開を支える事業基盤の構築」をテーマとして、これら課題解決に取り組み、最終28年度に連結売上高850億円、営業利益率10%を目指す。新中計は、新たに設定した長期的目標「ASKA VISION 2035」を達成するための第一段階の位置づけで、次期中計(29~31年度)では、売上高1000億円、営業利益率12%を、次々期中計(32~35年度)では売上高1500億円、営業利益率15%を目標とする。

海外事業では、ベトナムの連結子会社Hataphar社、フィリピンの持分法適用会社MedChoice社との提携を通じて東南アジアを中心に成長を推進。28年度売上目標を80億円(25年度46億円)と設定した。山口社長はグローバル戦略について「日本、アジアでの製品パイプラインの導入と自社創製品の導出の両面からグローバルでの成長機会の拡大を図っていく」と述べた。

丸尾篤嗣代表取締役専務取締役は、株主還元の強化を目的に、従来の連結配当性向30%から、総還元性向40%に変更する方針を説明。「引き続き配当を中心に行っていくが、従来あまり行わなかった自社株買いについても弾力的に取り組みたい」と述べた。

◎25年度は増収増益 売上高10.9%増の711億円

2025年度連結業績は、売上高が前期比10.9%増の711億円、営業利益が9.4%増の58億円と増収増益だった。国内医療用医薬品事業の売上高は4.0%増の589億円となった。主要製品では、子宮筋腫・子宮内膜症治療薬・レルミナが6.1%増の112億円とほぼ期初予想通りに着地した。月経困難症治療薬・ヤーズの後発品として単独参入しているドロエチは10.8%増の83億円。バイエルライフサイエンスが25年2月にヤーズおよびヤーズフレックスのAGの承認を取得しているが、薬価未収載であり、その影響を受けなかった。25年度薬価改定で薬価が引き上げられた甲状腺ホルモン製剤・チラーヂン、難吸収性リファマイシン系抗菌薬・リフキシマは、それぞれ8.2%増の88億円、22.1%増の79億円と伸長した。

◎26年度の増収・営業増益を予想 最低薬価引上げでチラーヂンは3.5%増の91億円計画

2026年度の連結売上高は2.6%増の730億円、営業利益は6.3%増の62億円の増収・営業増益を予想する。レルミナは1.5%増の113億円を予想。競合品として同じ経口GnRH拮抗薬の子宮筋腫治療薬・イセルティが26年3月に発売されたが、山口社長は「まだまだ潜在患者が多い領域なので、競合が入った影響で市場の拡大傾向は続くと考えている。レルミナの売上に対する影響は見込んでいるが、それがイコール頭打ちになるとは考えていない」と述べた。ドロエチについては7.6%減の77億円を見込む。

26年度薬価改定で最低薬価引上げにより、薬価が上がったチラーヂンは3.5%増の91億円を予想。リフキシマは1.8%増の80億円を見込んでいる。26年度の研究開発費は16.8%増の82億円を投じる計画だ。丸尾専務取締役は「現在のパイプラインの臨床試験のステージアップがあり、また、新規製品の研究開発が始まる。さらに前臨床等の研究が活発化する。27年度は一部臨床試験が一段落するため、若干低下するが、28年度は今後の進捗次第だが、また増加に転じると思っている」と説明した。

研究開発面では、投与期間が原則6か月までのレルミナやイセルティと異なり、6か月以上の長期投与を可能とする経口GnRH拮抗薬・レルゴリクス配合剤(AKP-022)の子宮筋腫および子宮内膜症の第3相試験をそれぞれ実施中で、いずれも26年12月末に終了予定。

また、自社創製のルダテロン酢酸エステル(AKP-009)については、第2相試験段階にある前立腺肥大症に続き、新たに多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の開発を開始。山口社長は「現在、PCOSの治療は全て対症療法にとどまっており、根本的に解決できる治療薬はなく、アンメットニーズが高い。これから早い段階でのパートナリングを通じて、グローバルでの臨床試験を推進していく」と述べた。

【連結業績(前期比)26年度予想(前期比)】
売上高 711億2700万円(10.9%増)730億円(2.6%増)
営業利益 58億3400万円(9.4%増)62億円(6.3%増)
親会社株主帰属純利益 54億2400万円(6.3%増)48億円(11.5%減)

【国内主要製品売上(前期実績)26年度予想、億円】
レルミナ 112(105)113
チラーヂン 88(81)91
ドロエチ 83(75)77
カンデサルタン 79(85)72
リフキシマ 79(65)80
リュープロレリン 39(40)56
フリウェル 30(31)26
ルテウム 23(23)22
メルカゾール 17(16)17
アムロジピン 8(8)7

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