J-TEC 医療機器メーカー・OSBと膝関節温存治療で業務提携 自家培養軟骨・ジャックの販路拡大へ
公開日時 2026/07/28 04:49

ジャパン・ティッシュエンジニアリング(J-TEC)は7月27日、医療機器メーカーのオスフェリオンバイオマテリアル(OSB)と、膝関節温存治療に向けた業務提携を行うことを発表した。OSBはJ-TECの自家培養軟骨「ジャック」の非独占代理店として、骨切り術領域で培った営業網を活用し、未導入施設への販売活動を展開する。両社は2026年8月から相互の製品展開や共同プロモーションを開始する予定。J-TECの山田一登代表取締役社長執行役員は同日の会見で、「骨切り領域に強いOSB社の営業リソースをしっかり活用させていただき、ジャックの売り上げ増を着実に達成していく」と意欲を示した。
業務提携では、OSBがジャックの非独占代理店として、自社の販売網を活用した営業活動を実施する。一方、J-TECは自社の取引医療機関に対しOSB製品を積極的に紹介し、両社で相互の販売拡大を図る。このほか、OSBが主催する膝周囲骨切り術の研究会への共同参画、関連学会での共同展示、医療従事者向け手技トレーニングの共同実施など、多面的なプロモーションも展開する。
◎OSBの販路や医療機関ネットワークを活用 年間1000例が「数年以内」に

提携の背景について山田社長は、4月末時点で変形性膝関節症(膝OA)に対するジャック使用例の約6割が骨切り術との併用だったことを挙げ、「営業体制には限りがある。骨切り領域に強いOSBの営業リソースを活用することで、ジャックの売上増を着実に達成していく」と説明した。J-TECの営業人員が10人強であるのに対し、OSBは40人強の営業体制を有しており、骨切り術に関する販路や医療機関とのネットワークを生かしてジャックの導入施設拡大を目指す。
さらに山田社長は、「これまでジャックを使用していなかった医療機関にも営業活動を進めることで、膝OAに対する関節温存治療を包括的に提供していきたい。両社で治療法の普及を進めていく」と期待を示した。
自家培養軟骨・ジャックは、26年1月に膝OAへの保険適用が承認され、契約医療機関数を全国125施設に拡大している。膝OAへのジャック受注は4月末時点で年間見通しの27%に当たる93例に達しており、今回の提携によって目標の年間1000例の達成を「数年後」に見込む。
◎OSB石川社長 タッグを組んで適切な情報提供を
会見に登壇したOSBの石川学代表取締役社長は、同社について膝周囲骨切り術向けの手術機材の分野において「マーケットリーダーとして、関節温存という治療選択肢を患者様や病院の先生方にお届けするのが当社の役割だと考えている。この一連の考え方の中に、今回の協業というのが位置付けられている」と述べた。
膝OAは国内の有病者数が約2530万人とされる。石川社長は、症状や年齢、活動性に応じて適切な治療を選択する必要性に言及し、「多様な治療選択肢の充実が求められている」と指摘。「再生医療のパイオニアであるJ-TECと骨切り術のマーケットリーダーの両社がタッグを組むことで、治療を必要とする患者様へより迅速かつ適切な情報提供を行っていきたい」と述べた。