J-TEC 「能動的な領域別専門部制」に営業体制見直し 再生医療等製品事業の大幅成長実現で反転攻勢へ
公開日時 2026/05/08 04:51
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)の山田一登代表取締役社長執行役員は5月1日の決算説明会で、「能動的な領域別専門部制」に営業体制を見直したことを明らかにした。再生医療等製品事業の大幅な成長を実現するための重要な施策に位置付け、営業体制の強化に踏み切った。同社が柱に据える自家培養軟骨・ジャックの変形性膝関節症(OA)の適応拡大をきっかけに売上を倍増するほか、メラノサイト含有自家培養表皮・ジャスミンの市場開拓を実現したい考え。これにより、「これまでずっと長く続いていた先行投資フェーズを脱却する」と説明。2027年3月期(26年度)は黒字へと転換するとして、「反転攻勢」に転じると強調した。
◎25年度は営業損益5億4900万円の赤字も26年度は黒字へ
同社の26年3月期(25年度)決算は売上高21億8200万円、営業損益は5億4900万円の赤字。事前の見通しを下回り、赤字幅が拡大し、下方修正も行った。山田社長は、「株主、投資家の皆様には多大なるご心配をおかけし、経営陣としては大変重く受け止めている」と述べた。一方、26年度は売上高30億7000万円、営業利益1億円と黒字への転換を見据える。期待を寄せるのが、同社が柱の一つに据える再生医療等製品事業の成長だ。
◎ジャックの売上倍増、ジャスミンの市場拡大見据え「潜在市場を自ら掘り起こす」
再生医療等製品事業の成長に向けて重要施策に位置付けるのが、同社が4月から導入した“能動的な”領域別専門部制だ。運動器(整形)領域と上皮領域の領域別専門部隊の2部隊へ組織を再編。それぞれMRを10人配置した。運動器領域は整形外科、上皮領域は救急科、皮膚科、形成外科を担当する。新規医師への手技周知や、クリニックと連携した集患ルートの構築を推進する。山田社長は、「潜在市場を自ら掘り起こし、再生医療の標準化による成長を連続して牽引できるよう取り組む」と強調した。
同社が柱に据えるジャックは今年1月のOA適応取得をきっかけに、売上倍増に向けて、情報提供活動にアクセルを踏む。26年4月以降の受注数は93例にのぼり、年間見通しの27%に到達し、全国125施設の契約を完了した。26年度は既存施設の売上拡大で350例、27年度は新規施設の展開で600例の受注数を計画する。さらなる浸透に向けて、ターゲット選定に基づいて営業リソースを集中投下する考え。説明会も徹底することで、ジャックが使用されるリピート率向上につなげたい考えだ。
ジャスミンの市場開拓も進める。治療体制が整った全国42施設と連携し、患者アクセス向上に向けた取組みを進める。現在、治療数が最多の名古屋市立大の治療実績や治療ノウハウの展開に注力。複数拠点での集患モデルを確立したい考えだ。さらに、新たな情報チャネルを活用した患者啓発も強化する。これにより、26年度に50例、27年度に100例を目指す考えを示した。