薬食審・第二部会 経口関節リウマチ薬オルミエントなど5製品を審議、承認了承

公開日時 2017/05/31 03:52
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厚労省の薬食審医薬品第二部会は5月30日、日本イーライリリーが承認申請した関節リウマチに用いるJAK阻害薬オルミエント錠など新薬5製品の承認の可否ついて審議し、全て了承した。

【審議品目とその内容】(カッコ内は一般名と申請企業名)

アメナリーフ錠200mg(アメナメビル、マルホ):「帯状疱疹」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
 
ヘルペスウイルスのDNA複製に関するヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の活性を阻害することで抗ウイルス作用を示す。1回400mgを1日1回食後に投与。類薬にアシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルがある。海外の承認例はない。
 
ソマチュリン皮下注120mg(ランレオチド酢酸塩、帝人ファーマ):「膵・消化管神経内分泌腫瘍」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間4年。
 
成長ホルモンの分泌を抑制する作用を持ち、腫瘍増殖抑制や症状改善が期待される。120mgを4週毎に深部皮下に注射する。膵・消化管神経内分泌腫瘍の治療選択肢の一つ。海外では、今回追加される適応症では、欧米など46の国、地域で承認済(2017年2月時点)。
 
イストダックス点滴静注用10mg(ロミデプシン、セルジーン):「再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。
 
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬。HDACの活性を阻害することでがんの細胞周期の停止や細胞死が誘導され、腫瘍増殖を抑制すると考えられている。HDAC阻害薬は既に他社の製品が承認されているが、末梢性T細胞リンパ腫の適応症を持つ薬剤は初めてとなる。海外では、米国など5か国で承認済(2017年3月時点)。
 
オルミエント錠2mg、同4mg(バリシチニブ、日本イーライリリー):「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
 
選択的JAK1及びJAK2阻害薬。JAK依存性サイトカインは多くの炎症性及び自己免疫疾患の病因と関連していることが示唆されており、JAK阻害の作用により効果を発揮すると考えられている。4mgを1日1回投与。患者の状態に応じて2mgに減量することができる。関節リウマチに用いるJAK阻害薬としては、ファイザーのゼルヤンツ錠(トファシチニブクエン酸塩)がある。
 
海外では、欧州では2017年2月に1日1回4mgを基本用法・用量として承認済。米国では2016年1月に申請され、FDAから2017年4月、申請内容のままでは承認することができず、至適用量を決定するために追加の臨床データが求められている。また、各治療群の安全性の懸念のさらなる検討のために、追加のデータが必要だとされている。それに対し、米イーライリリーはFDAの見解に同意していないとし、今後の再申請の時期はFDAと協議するとしている。厚労省の担当官は、用法・用量などの懸念を含めて審査した結果、承認して差し支えないとの判断に至ったと説明している。

プラリア皮下注60mgシリンジ(デノスマブ(遺伝子組換え)、第一三共):「関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間4年。

疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)による治療を行っても骨びらんの進行が認められる患者に対して、追加投与して用いる。同剤は60mgを6か月に1回、皮下投与して用いるが、6か月に1回の投与で骨破壊が認められる場合には3か月に1回皮下投与することができる。

RANKLを標的としたヒト型モノクローナル抗体。RANKLとRANKの結合を阻害することで、破骨細胞による骨吸収を抑制し、関節の骨破壊の進行を抑制する。海外では米アムジェン社により関節リウマチ患者を対象にフェーズ2試験が実施されたが、その後の開発は行われていない。

【報告予定品目とその内容】(カッコ内は一般名と申請企業名)
報告品目は、PMDAの審査段階で承認が了承され、部会での審議が必要ないと判断されたもの。

アクテムラ皮下注162mgシリンジ、同162mgオートインジェクター(トシリズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」を効能・効果とする新用量医薬品。

現在は2週間隔投与で用いているが、今回、効果不十分な場合には1週間まで投与間隔を短縮できるようにする。欧米では1週間隔投与が認められている。

スチバーガ錠40mg(レゴラフェニブ水和物、バイエル薬品):「がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞がん」の効能・効果を追加する新効能医薬品。優先審査品目。再審査期間は残余(平成33年3月24日)。

用法・用量は、適応を持つ「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」などと同じ。海外では、肝細胞がんの適応について、米国で17年4月に承認済、欧州では審査中(16年11月申請)。
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