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オプジーボ・初の4半期再算定の適用に 37.5%薬価引下げ 11月1日に適用

公開日時 2018/08/23 03:50

厚生労働省は8月22日の中医協総会に、小野薬品の免疫チェックポイント阻害薬・オプジーボについて、薬価を37.5%引き下げることを報告した。新薬価は11月1日から適用される。2018年4月実施の薬価制度抜本改革では、年4回ある新薬の薬価収載の機会を通じ、既収載品についても一定の条件の下で薬価を再算定できるルールを導入した。同剤が初の適用となる。主たる効能である「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)」の用法用量が変更されたことから、用法用量変化再算定の適用となった。

同剤に代表されるように、抗悪性腫瘍効果を発揮する抗体医薬や、クローン病や関節リウマチなどを適用症に持つ免疫疾患治療薬は、効能追加やこれに伴う新用量設定などのライフサイクルマネジメントによって、ブロックバスターに成長していった経緯がある。ただ、保険財政の面からは、もともと高額な薬剤が効能追加で患者が増えることにより、医療保険財政を圧迫するとの懸念から、2年に1回の通常改定とは別に、適宜薬価を見直すルールの導入が求められていた。

同剤は8月21日に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の用法用量を、「2週に1回3mg/kg」から、「2週に1回240mg」へと変更された。体重換算による用量設定であったことから、残薬が出ることや、調整時に医療機関で手間がかかることなどが指摘されていたが、固定用量とすることで、この問題を解決した。これにあわせて、薬価を引き下げた。新薬価は、20mg2mL1瓶が3万5766円、100mg10mL1瓶が17万3768円。

通常改定以外に行う再算定については、医療機関・薬局、医薬品卸、製薬企業に負担が大きいことから、年間販売額が350億円超の医薬品を対象としている。今回は18年3月時点のNDBデータを活用して、決定された。

同剤は、悪性黒色腫(メラノーマ)の適応を最初に取得。市場規模が小さく、高額な薬価がつけられていたが、NSCLCの適応取得で、市場が大きく拡大。医療保険財政を脅かすと危惧され、2016年にいわゆる高額薬剤問題へと発展していった。16年末の4大臣合意では、「保険収載後の状況の変化に対応できるよう、効能追加等に伴う一定規模以上の市場拡大に速やかに対応するため、新薬収載の機会を最大限活用して、年4回薬価を見直す」ことが盛り込まれた。17年2月には、特例拡大再算定で緊急的に50%薬価が引き下げられた。18年4月の通常改定で、元の薬価から用法用量変化再算定を行い、23.8%薬価が引き下げられていた。

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