中医協総会 増税改定で製薬団体 新薬創出等加算品など改定対象品から除外を

公開日時 2018/10/18 03:52
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日米欧の製薬団体は10月17日の中医協総会で、2019年10月実施の消費税率引き上げに伴う薬価改定について意見陳述を行った。製薬業界側は税率2%「引き上げ」に伴う薬価改定の時期については19年10月実施されるべきものと主張。改定方法については、税率引上げ分の2%を薬価に適切に転嫁する一方で、新薬創出等加算品、基礎的医薬品、最低薬価の対象品目については今回の改定の対象から除外するよう求めた。さらに長期収載品に係る追加引き下げや薬価再算定、新薬創出等加算の累積額の控除などは実施すべきではないと主張した。


◎薬価調査結果(18年9月取引分)-増税改定以外の目的外使用禁止求める


この日の意見陳述には、日本製薬団体連合会(日薬連)、米国研究製薬工業協会(PhRMA)、欧州製薬団体連合会(EFPIA)の代表が顔を揃えた。陳述の冒頭で日薬連の手代木功会長は、今年4月実施の薬価制度抜本改革について「薬価を引き下げる方向に偏ったものと言わざるを得ず、非常に厳しい見直しが行われた」と指摘。次期薬価制度改革においては、「新薬創出等加算の品目要件および企業要件についての改善が必須である」と述べた。そのうえで、2019年10月に消費税率を10%に引き上げる際の薬価改定については、「臨時異例の改定であることを踏まえた、慎重な検討が必要だ」との認識を示した。

また、今年9月取引分で行った薬価調査に触れ、今回の増税改定以外での目的外使用を禁じるよう求めた。その上で消費税率引き上げに伴う薬価改定の方法については、消費税率引き上げ分の適切な上乗せを求めると同時に、新薬創出等加算品などを対象から除外するほか、18年度薬価制度抜本改革で導入した長期収載品の薬価追加引下げや再算定などは実施すべきでないとした。


◎本体価格(税抜き価格)と消費税相当額の区分を検討 卸連・鈴木会長


日本医薬品卸売業連合会の鈴木賢会長も意見陳述に臨み、2019年10月以外の月に薬価改定が行われた場合の問題点をあげた。鈴木会長は、医薬品流通に支障を生ずる項目として、①価格交渉への影響、②複数回契約の増加、③薬価改定前の返品や急配の増加、④駆け込み需要の発生に伴う供給混乱―などをあげた。このほか、薬価について、本体価格(税抜き価格)と消費税相当額を明確に区分することを検討する考えも示した。


◎「2020年改定が重要だと考えている」 診療側・松本委員


診療側の松本吉郎委員(日本医師会常任理事)は、増税改定が2020年度の診療報酬・薬価改定に影響しないよう牽制し、「2020年の改定が重要だと考えている」と述べた。また、薬価には消費税相当額が含まれていることを改めて医療機関に示したうえで、価格交渉をすることを卸連に求めた。


厚労省保険局の森光敬子医療課長は、「消費増税に伴う薬価改定は、臨時措置であるという業界側の主張だが、2年に1回の通常改定は非常に重要であるという認識を持っている」と発言。さらに、「これまでの薬価改定は直近の市場実勢価に基づいて行った。19年10月の消費増税に伴う薬価改定となると、実際の薬価が反映されないのではないかということで中医協に諮った。基本的な認識としては、2020年の4月の通常改定が非常に重要だということは一致している」との見解を示した。

業界側は、薬価引下げの範囲を絞ることについて、「通常の薬価改定で行うような変更は行うべきではない」(日薬連・手代木会長)と理解を求めた。これに対し、支払側の幸野庄司委員(健保連理事)は、「使用者側からすれば消費税は一度つけば永久についてくるもの。薬価は実勢価につけるべき。新薬創出等加算は維持し、Z2は本来であれば実勢価から約2%引き下げなければいけないことを猶予して消費税を載せるのは我々の議論からすると違うのではないか。あくまでその時の実勢価に消費税を載せるというのが我々の主張。やるべきでない時期にやっているから例外だということは通用するのかどうか」と指摘する一幕もあった。
 

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