薬食審 11月29日に第二部会 初のC型非代償性肝硬変薬、キイトルーダのMSI-High有する固形がんなど審議

公開日時 2018/11/16 03:51
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厚労省は11月29日に新薬の承認の可否などを検討する薬食審・医薬品第二部会を開催する。ギリアド・サイエンシズが承認申請した国内初のC型非代償性肝硬変治療薬エプクルーサ配合錠や、MSDが申請したがん免疫療法薬キイトルーダ点滴静注に「高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形がん」の適応を追加することなど8製品の承認可否を審議する。

報告品目は3製品で、このなかには中外製薬の血友病A治療薬へムライブラ皮下注をインヒビター非保有患者にも使えるようにする適応追加がある。

【審議予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

コセンティクス皮下注150mg、シリンジ、同皮下注150mgペン(セクキヌマブ(遺伝子組換え)、ノバルティスファーマ):「強直性脊椎炎」の効能を追加する新効能・新用量医薬品。

この疾患ではIL-17Aが関連するサイトカイン経路が重要な役割を果たしているといわれ、同剤がIL-17Aの生物活性を中和することで、抗炎症効果を発揮するとされる。

ザバクサ配合点滴静注用(セフトロザン硫酸塩/タゾバクタムナトリウム、MSD):膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍を対象疾患とする新有効成分含有医薬品・新医療用配合薬。

新規セフェム薬であるセフトロザン硫酸塩1.0gにβラクタマーゼ阻害剤であるタゾバクタムナトリウム0.5gを配合した注射用抗菌薬。

エプクルーサ配合錠(ソホスブビル/ベルパタスビル、ギリアド・サイエンシズ):「C型慢性肝炎、C型代償性肝硬変、C型非代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品・新医療用配合剤。優先審査品目。

非代償性肝硬変患者と直接作用型抗ウイルス剤(DAA)治療不成功の患者に対する1日1回投与の新配合剤。ソホスブビルはソバルディ錠として販売され、ベルパタスビルはNS5A 阻害作用を有する新有効成分。

C型慢性肝炎、C型代償性肝硬変はレベトールカプセルと併用する。C型非代償性肝硬変はエプクルーサのみで治療する。

レベトールカプセル200mg(リバビリン、MSD):「C型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」の効能を追加する新効能・新用量医薬品。迅速審査品目。

エプクルーサ配合錠と併用するため、効能及び用量を追加する。

キイトルーダ点滴静注20mg、同点滴静注100mg(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、MSD):「高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形がん」の効能を追加する新効能医薬品。条件付き早期承認制度の適用を受けている。

MSI-Highとは、傷ついた遺伝子の修復機能の低下を示すバイオマーカー。大腸がんや胃がんなどの消化器系がん、子宮内膜がんでMSI-Highの頻度が高いことが知られている。共通のバイオマーカーに基づいてがん腫横断的に効能・効果を有するがん治療薬は、国内ではこれまでにない。

キイトルーダはT細胞に主に発現する受容体のPD-1と、腫瘍細胞に発現するリガンドのPD-L1及びPD-L2の相互作用を阻害する抗PD-1抗体。がん免疫療法薬、がん免疫チェックポイント阻害薬とも呼ばれる。

ビラフトビカプセル50mg(エンコラフェニブ、小野薬品):「悪性黒色腫」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。

BRAF阻害薬。同日に審議されるMEK阻害薬メクトビ錠と併用して用いる。BRAF遺伝子変異を有する局所進行性、切除不能または転移性の悪性黒色腫患者を対象に国内外で実施された国際共同フェーズ3試験の結果をもとに申請された。

メクトビ錠15mg(ビニメチニブ、小野薬品):「悪性黒色腫」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。

MEK阻害薬。同日に審議されるBRAF阻害薬ビラフトビカプセルと併用して用いる。

ビジンプロ錠15mg、同錠45mg(ダコミチニブ水和物、ファイザー):「非小細胞肺がん」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。優先審査品目。

1日1回経口投与の不可逆的汎ヒトEGFRチロシンキナーゼ阻害薬。未治療のEGFR活性化変異を有する局所進行性または転移性非小細胞肺がん患者を対象とした国際共同フェーズ3試験に基づき、承認申請された。

【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

テセントリク点滴静注1200mg(アテゾリズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):非小細胞肺がんファーストラインを追加する新用量医薬品。優先審査品目。抗PD-L1抗体。

へムライブラ皮下注30mg、同皮下注60mg、同皮下注90mg、同皮下注105mg、同皮下注150mg(エミシズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):「先天性血液凝固第8因子欠乏患者における出血傾向の抑制」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

現在の適応はインヒビター保有患者に対するものだが、今回はインヒビター非保有患者にも使えるようにする。また、インヒビター保有患者について現在は1週間の間隔で投与するが、2週間隔、4週間隔で使えるよう投与間隔の延長も行う。なお、インヒビター非保有患者に対しては1週間隔、2週間隔、4週間隔で使える用法・用量となる。

インヒビター保有患者に対する新用量のみ、希少疾病用医薬品に指定されている。

キイトルーダ点滴静注100mg、同点滴静注20mg(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、MSD):悪性黒色腫の術後補助療法の追加と、非小細胞肺がんに対してPD-L1陽性にかかわらず使用できるようにする新効能・新用量医薬品。

抗PD-1抗体。悪性黒色腫術後補助療法は希少疾病用医薬品に、非小細胞肺がん関係は優先審査品目に指定されている。

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