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第1回ミクスPremier Seminar

公開日時 2013/12/27 00:00

次世代のプロモーション戦略を探る

ミクス編集部は12月10日、東京都内のステーションコンファレンス東京で「第1回ミクスPremier Seminar」を製薬企業関係者115人の参加を得て開催した。MRは接待規制、病院の訪問規制の強化などで医師と面会しづらい状況が生じている一方で、インターネットなど情報提供手段が多様化。これまでの主流のSOV型ディテールも医師らから疎まれ、限界に来ている。この中でいかにMRと新しいチャネルを組み合わせて、医師ら医療従事者にリーチし、医薬品の価値を最大化するのか。セミナーでは、医師、マーケティング支援の第一線を迎え、参加者と共に次世代プロモーション戦略を探った。

 

臨床現場の悩みに応えてほしい

SOVが限界を迎える中で、2014年には新しいタイプの糖尿病治療薬SGLT2阻害薬が登場し、激戦が予想される。糖尿病専門医の陣内秀昭氏(熊本県、陣内病院院長)は、SGLT2阻害薬の特徴から「第一選択薬」になりうるとする一方で、副作用として尿路感染症などが懸念されることから「発売から数年は大事に育ててほしい」と呼びかけた。MRには「患者さんのために一緒に考える」姿勢を求めた。
そんなMRをどう育てるのか。腎臓専門医でありながら製薬企業の教育研修にも携わる宮本研氏(千葉県、千葉・柏リハビリテーション病院人工透析内科部長)は、今のMRは医師との接点が減り、臨床現場で学ぶ機会も減ったことから、医師の育成過程を導入した研修を提案した。

 

医師インサイトの把握ITが一役

とはいえ、その医師の真の悩み、処方動機の把握は、企業側の悩みどころ。マーケティング支援の各社はそこにチャレンジしている。べイン・アンド・カンパニーの矢吹博隆氏は、個々の製品に対し、批判的な医師の課題を抽出、対策を打ち、改善を促したりできる同社の「NPS」(ネット・プロモーター・システム)を紹介。アンテリオの佐藤暢章氏は、医師の印象に残った製品について、どのチャネルで印象に残ることになったのかを定量的に示す同社の「SOC」(シェア・オブ・チャネル)を説明。アイ・エム・エス・ジャパンの松井信智氏は、匿名化患者データから治療推移、治療結果、患者背景を集積したビッグデータの活用で、医師の課題、それに対する最適な治療を提案できる可能性を解説した。
では、医師の個別ニーズにいかに応えるのか。ファシリデーターを務めた内科医の石見陽氏(メドピア社長)は、最初の処方の成功体験が大切だとし、陣内氏は、臨床経験の多い医師の処方感が最も処方判断に影響すると指摘。ケアネットの大野元泰氏はいかに多くの医師にその処方感を伝播させるかが課題だとした。

 

戦略的「MR+e」のススメ

エム・シー・アイの河南吉孝氏は、MRからの情報はWebサイトで確認し、Webサイト情報はMRに確認する行動特性を示し、MR+e戦略立案ができるリーダーの必要性を強調した。JMリンクの水川二郎氏は、製品特性に応じて、MR、MSL、ネット、コールセンター、調剤薬局対応としてのMSの組み合わせの最適化を再考すべき時だとした。
個別の医師の課題を明らかにし応える。その結果、治療効果が上がり、医師、患者の満足度につながる。そのマインドと効果的なチャネルの選択、最適化が次世代プロモーションの始まりであることが確認できたセミナーとなった。

 


協賛:アイ・エム・エス株式会社、株式会社アンテリオ、Veeva Japan株式会社、メドピア株式会社、セジデム株式会社

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