Veeva ライフサイエンス業界特化型「Veeva AI Agents」提供開始 ボイス機能等搭載でMR活動支援
公開日時 2025/12/08 04:50
Veeva Japanは12月5日、米国のVeeva Systems社がライフサイエンス業界特化型「Veeva AI Agents」の提供を開始したと発表した。同社によると、Veeva Vault Platformにおける Veeva AIと、Veevaアプリケーション内で稼働するAIエージェントにより、顧客の生産性の向上と顧客中心モデルを実現すると強調した。なお、治験、薬事、安全性情報管理、品質管理、メディカル、コマーシャル向けの追加のVeeva AI Agentsは2026年中に順次リリースされる予定とした。
「Veevaアプリケーションでシームレスに機能する業界特化型のVeeva AI エージェントにより、ライフサイエンス業界は生産性を高め、顧客中心モデルを強化し、新たな働き方へと前進できる」-。Veeva AI担当シニア・ヴァイスプレジデントのAndy Han氏は強調する。
◎Vault CRM向けVeeva AI Vault CRM への音声入力を可能に 記録をより早く簡便に
Vault CRM向けVeeva AIの特徴の一つに、「Voice Agent」機能がある。Vault CRM への音声入力を可能にし、MRが情報提供や問い合わせ対応の記録をより速く、簡便に作成できる。また、「Pre-call Agent」機能では、関連するデータ、コンテンツ、活動、トレンドからインサイトと推奨アクションを提供し、MRによる医師との面談前の事前準備を支援する。このほか、「Free Text Agent」機能は、コール記録内の潜在的な問題を検出してアクションを促し、MR活動の正確性とコンプライアンスを確保する。また、より詳細なコールレポーティングにより、企業はより深い高精度の顧客インサイトを得ることができる。
◎PromoMats向けVeeva AI メディカル・法務・薬事(MLR)レビューの前の課題に対処
一方、PromoMats向けVeeva AIの特徴には、「Quick Check Agent」機能があり、文書品質やブランド、地域特性、チャネル、コンプライアンスの各ガイドラインに基づいてコンテンツをスキャンし、メディカル・法務・薬事(MLR)レビューの前の課題に対処する。さらに「Content Agent」機能は、ドキュメント内のテキストや画像に対して文脈を踏まえたインサイトを提供し、質疑応答、要約、ビジュアル分析を実行。Quick Check Agent機能と連携することでドキュメント審査を支援することができる。
◎BMS・Greg Meyers氏「私たちの使命を支援する上で、理想的な立場にある」
Veeva AIについてブリストル・マイヤーズ スクイブ エグゼクティブバイスプレジデント兼最高デジタル・技術責任者のGreg Meyers氏は、「医療従事者が私たちのポートフォリオに関する貴重な情報を受け取る方法から、私たちの営業担当者とのやり取りに至るまで、顧客体験のあらゆる段階にAIを組み込むことで、Veeva AI が世界中の患者さんの人生を変える医薬品を届けるという私たちの使命を支援する上で、理想的な立場にある」と強調した。
また、ノボ ノルディスク ファーマ フィールドシステム・プロジェクト担当ディレクターFrank Armenante氏は、「Vault CRMとPre-call AgentやVoice AgentのようなVeeva AI Agentsで、効率性が向上し、MRは価値のある業務に集中できるようになる。これはビジネスにもHCPにも、そして患者さんにも素晴らしいことだ」と述べた。