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米FDA  血液がん治療薬Zydeligを承認

公開日時 2014/07/29 03:50

米食品医薬品局(FDA)は7月23日、米ギリアド・サイエンシズの血液がん治療薬Zydelig(idelalisib)を承認した。同剤の適応は、再発慢性リンパ性白血病(CLL)、濾胞性B細胞非ホジキンリンパ腫(FL)および再発小リンパ球性リンパ腫(SLL)の3つの血液がんである。同剤は、多くのB細胞悪性腫瘍に過剰発現し、がん細胞の生存、増殖、転移などに大きな役割を果たしているタンパクであるP13Kデルタの活性を阻害するP13Kデルタ阻害剤と呼ばれる新規薬剤。


同剤は、FDAの「画期的治療法指定」(Breakthrough Therapy)の指定を受けた5番目の薬剤で、CLL治療薬では、同指定を受けた3番目の薬剤となった。
同剤はCLLの適応では、Rituxan(リツキシマブ)との併用では、他の並存疾患によりRituxanの服用のみが適切とされている患者が使用対象となっている。FLならびにSLLについては、単剤療法として、少なくとも2つ以上の全身療法の治療歴のある患者を対象としている。


FDAは、CLL治療薬については、2013年11月にGazyva(obinutuzmab)、2014年2月にImbruvica(ibrutimib)、2014年4月にArzerra(ofatumumab;適応追加)と相次いで承認している。GazyvaおよびArzerraともに「画期的治療法指定」を受けている。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur血液・腫瘍製品部長は、「我々は、ここ1年以内に、使用可能なCLL治療薬に大きな進歩をみた」と指摘したうえで、「Zydeligの承認は、画期的治療法指定制度の成果を反映するものであり、FDAが医薬品企業と協力して開発、審査、承認に関与している証でもある」とコメントした。


Zydeligのラベルには、同剤治療患者では、肝毒性、下痢、大腸炎、肺炎、消化管穿孔を起こす可能性がある致命的かつ強い毒性を持つことから、枠組み警告が記載された。また、これらのリスクを医療関係者に適切に伝達するために「リスク評価・緩和計画」(REMS)の策定が義務付けられた。
ギリアド・サイエンシズのJohn C Martin 会長兼CEOは、「ギアリドは、新規のがん治療法の開発に取り組んでいるが、我々は、がんとともに生きる患者の生活を著しく改善させる機会を持てることを誇りに思っている」と話し、さらに臨床試験に参加した多数の患者や医師に謝辞を述べたうえで、できるだけ早く患者のもとに同剤を供給する考えを示した。
 





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