カルナバイオサイエンス 米ギリアドとのライセンス契約 GS-9911は除外も「終了の意向なし」を確認
公開日時 2025/09/10 04:50
創薬バイオベンチャーのカルナバイオサイエンスは9月9日、米・ギリアド・サイエンシズ社と締結したライセンス契約について、「現時点で当該契約を終了する意向はない」との回答を得たと発表した。ギリアド社はカルナ社が創製したDGKα阻害剤GS-9911の開発・商業化に関するライセンス契約を2019年6月に締結していたが、8月7日のギリアド社・第2四半期決算資料で「Removed from pipeline」と発表していた。カルナ社はギリアド側に確認を求めたが、結果的にGS-9911 がパイプラインテーブルから除外されたものの、ライセンス契約は現在も有効であることを確認したとしている。
両社は2019年6月に、カルナ社が創製した DGKα阻害剤の創薬プログラムに関する開発・商業化にかかる全世界での独占的な権利を供与するライセンス契約を締結した。また、契約の対象にはGS-9911を含む、創薬プログラムから創出されるすべての化合物が含まれていた。GS-9911については、固形がん患者を対象としたフェーズ1試験を2023年 12 月に開始したところだった。
一方でギリアド社は、8月7日に公表した第2四半期決算発表資料で「Removed from pipeline」と記載。カルナ社が本件の確認を求めたのに対し、「GS-9911の除外はギリアド社におけるポートフォリオの優先付けに基づく決定を反映している」とコメントしていた。カルナ社はライセンス契約に関するギリアド社の意向を改めて確認し、ギリアド社より「現時点で当該契約を終了する意向はない」との回答を得たとしている。なお、カルナ社は、「GS-9911の開発状況を含む本創薬プログラムの今後の方針に関して新たな情報が判明した際には、速やかにお知らせする」としている。