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ノバルティス がん免疫療法薬Tislelizmabの日米欧の権利取得 中国ベイジーン社から

公開日時 2021/01/26 04:50
ノバルティスは1月25日、中国ベイジーン社のがん免疫療法薬である抗PD-1モノクローナル抗体・Tislelizmab(一般名)について、日本、北米、欧州の開発・販売権を取得したと発表した。ノバルティスは同剤の単剤療法のほか、ノバルティスが持つがん領域の治療薬や開発品との併用療法を模索する方針で、「Tislelizmabとノバルティス治療薬の組み合わせには複数の選択肢の可能性があり、ノバルティスのがん免疫併用戦略が加速する」としている。

ノバルティスはベイジーンに契約一時金として6億5000万ドルのほか、ロイヤルティ及びマイルストーンに応じた支払いを行う。

Tislelizmabはマクロファージ上のFcγRへの結合を抑制するよう設計された抗PD-1モノクローナル抗体。前臨床試験でマクロファージ上のFcγRへの結合は、 マクロファージが媒介する抗体依存性エフェクターT細胞の障害を活性化することでPD-1抗体の抗腫瘍活性を低下させることが実証されているという。

ノバルティス オンコロジーのスザンヌ・シャファート・プレジデントは、「今回の合意は分子標的治療、 放射リガンド療法、細胞・遺伝子治療、免疫療法という4つのがん治療アプローチを追求している唯一の企業として、当社の戦略を強化するもの」だとコメント。そして、「ベイジーン社と連携してTislelizmabを世界中の患者さんに提供するとともに、ノバルティスの多様なポートフォリオやパイプラインと組み合わせて患者さんのための革新的な併用療法を開発できることを楽しみにしている」と述べた。ノバルティスに現在、承認を取得した免疫療法薬はなく、抗PD-1抗体のスパルタリズマブが開発後期にある。

Tislelizmabは中国で、古典的ホジキンリンパ腫や転移性尿路上皮がんの治療薬として承認されている。また、臨床試験にはすでに7700人超の患者が登録されており、申請の可能性のある15の臨床試験では非小細胞肺がん(NSCLC)、肝細胞がん、食道扁平上皮がん、胃がん、鼻咽頭がん――など多数の適応症を対象としている。中国以外での初の承認申請は2021年中を予定しているが、どの国での申請となるかは開示していない。
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