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アステラス製薬 昨年末の早期退職に650人応募 割増退職金158億円計上 グローバル要員約1000人減少

公開日時 2022/02/03 04:52
アステラス製薬の岡村直樹副社長(経営戦略・財務担当兼戦略実装担当)は2月2日、21年度第3四半期決算説明会で、昨年末に実施した国内の早期退職優遇制度に650人の応募があったことを明らかにした。これに伴う割増退職金費用は158億円で、第3四半期に計上した。またグローバルレベルでコマーシャル組織の変革を進めていると説明し、日本、欧州、米国、中国、韓国等で1000人規模の要員が減少するほか、成熟製品から重点戦略製品へのリソース転換などで、年間換算で約180億円の費用削減効果があるとの見方を示した。

◎岡村副社長「事業環境が、大きく、激しく、早く変化している」

岡村副社長は決算説明会で、「現在の事業を取り巻く内外の環境が非常に大きく、激しく、早く変化している」と指摘。スペシャリティ製品へのシフトという製品ポートフォリオの変化に加えて、「新型コロナの感染拡大によるMRと顧客との面談手法の変化、それに伴うデジタルコミュニケーションの浸透という事業環境の変化に対応する必要がある」と述べ、全世界でコマーシャル組織の変革に着手していると説明した。

◎コマーシャル組織の見直し 全て実現すると年額約180億円程度の費用削減効果

具体的には、オムニチャネルを活用したMR活動を強化し、日本においてはエリア担当制から製品担当制に移行する方針を説明したほか、「成熟製品へのリソース配分を減少させ、それらを重点戦略製品に振り向けて集中させている」と述べた。また、こうした環境変化に対応した結果、「最適な要員数を常に見直し、今年度は日本、欧州、米国、中国、韓国を中心に全体として約1000人規模の要員減少効果があった」と強調。「これを経済的に置き換えると年額換算でおよそ180億円程度の費用削減に相当すると見込んでいる」と説明した。

◎販管費は前年同期比11.9%増 想定を若干上回る

なお、販管費については前年同期比11.9%増加する。内訳をみると、①米国イクスタンジ共同販促費用を除く販管費は249億円増加(+9.1%)、②デジタルトランスフォーメーションへの投資(約+60億円)、③新製品上市・育成に向けた販促費用の増加(約+25億円)、④為替の影響(+165億円)-となる一方で、製品ポートフォリオの変化に伴うグローバルでの要員最適化で約▲50億円になる。岡村副社長は、「販管費は前同比較で増加し、想定を若干上回る進捗」と述べた。

◎通期業績はイクスタンジおよび重点戦略製品が売上収益を牽引「想定通り拡大」

通期業績予想について岡村副社長は、イクスタンジおよび重点戦略製品が売上収益を牽引し想定通り拡大すると説明。一方で販管費については、「販管費は想定を若干上回る進捗だが、通期でのコントロールを目指す」とし、四半期単位での予算管理の徹底や製品ポートフォリオの変化に伴うグローバルでの要員最適化の効果の実現などに期待する考えを表明した。なお、コア営業利益は通期予想を上回る見込みで、フルベースの利益段階も通期予想を若干上回る見込みとして、売上収益、営業利益の通期予想は修正しないとしている。同社の21年度通期業績予想は、売上収益1兆3230億円、営業利益2180億円。

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