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北里大・成川教授 独の価格コントロール「より厳しい方向に見直しも」 医療費支出コンスタントに増加

公開日時 2022/06/28 04:51
北里大学薬学部臨床医学(医薬開発学)の成川衛教授は6月27日開催のIQVIA主催メディアセミナーで、ドイツの薬剤給付制度について解説した。1989年に導入された「参照価格制度」について成川教授は、長期収載品の薬剤費抑制に大きく寄与したほか、代替調剤、患者自己負担ルール、割引などの制度と相まって後発品の使用促進が図られ、後発品市場は成熟していると報告した。また、近年はバイオシミラー(バイオ後続品)の使用促進に向けた取り組みが活発化しており、近く、薬局におけるバイオシミラーの代替調剤が可能となる予定であることを明かした。

◎新薬の「早期有用性評価」 上市後半年で追加的有用性「なし」は参照価格グループ組み入れ

参照価格制度の対象医薬品は、金額ベースで約44%、数量ベースで約75%だという。成川教授は薬剤給付制度の課題にも言及し、ドイツの医療費支出がコンスタントに増加していると指摘した。ドイツ政府は2011年に新薬の価格高騰を踏まえて、医薬品市場再編法を施行し、新薬の「早期有用性評価」を開始したと説明。ドイツでは上市時は製薬企業が自由に価格設定できるものの、上市後6カ月の間に、既存治療に対する新薬の追加的有用性の有無が評価され、追加的有用性「なし」と判断された新薬は、早期に参照価格グループに組み入れられるという。成川氏は、薬剤費を含む医療費支出が増加すると見通しながら、「今後、製薬企業にとって、より厳しい方向に見直されていく可能性がある」との厳しい見方も示した。
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