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アステラス製薬 米SelectaからIgGプロテアーゼ「Xork」の独占的ライセンス契約締結

公開日時 2023/01/11 04:49
アステラス製薬は1月10日、米Selecta Biosciences社が研究中の次世代免疫グロブリンG(IgG)プロテアーゼであるIdeXork(以下、「Xork」)について、独占的ライセンス及び開発に関する契約を締結したと発表した。同社は、現在開発中の遅発型ポンペ病の成人患者を対象とするアデノ随伴ウイルス(AVV)遺伝子治療プログラム「AT845」(開発コード)と併用する候補として、Xorkの開発を進める。

同社は契約に基づき、Selecta社に契約一時金1000万ドルを支払うほか、開発および商業化のマイルストンに応じて最大3億4000万ドルと、XorkをAT845と併用した場合の製品の売上に応じたロイヤリティを支払う可能性がある。

AAV遺伝子治療の臨床試験の適格基準を多くの患者が満たしていないことが指摘されているが、遺伝子治療用AAVカプシドに反応する抗体を自然と獲得してしまっているためだという。Xorkは、この獲得済み抗体の問題を解決し、遺伝子治療へのアクセスを拡大する可能性があるとしている。また、ヒト血清中の既存抗体に対する交差反応性が低いことで、開発中の多くのIgGプロテアーゼとの差別化も可能としている。

同社の岡村直樹・副社長(経営戦略担当)は、「私たちの遺伝子治療プログラムの臨床試験または治療の対象とはならない可能性のある特定層の遅発性ポンペ病の成人患者さんに対して、革新的な遺伝子治療を提供する機会をもたらす可能性がある」としている。

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