エルゼビア・ジャパン 生成AI搭載の最先端臨床リファレンスツール「ClinicalKey AI」の国内提供開始
公開日時 2025/06/30 04:49
エルゼビア・ジャパンは6月27日、生成AIを搭載した最先端臨床リファレンスツール「ClinicalKey AI」の国内でのサービス提供を開始したと発表した。ClinicalKeyは、医師が常に最新の状況を把握して情報に基づいた意思決定を行うために必要な科学的根拠に基づく情報を提供するツールで、これに生成AI技術を融合させたことで必要な情報への迅速かつ的確なアクセスを可能とし、医師の臨床ワークフローの効率化や業務負担の改善を支援することが期待される。
「ClinicalKey AI」は、エルゼビア・ヘルスと、AI技術を専門とするOpenEvidence社が共同開発したもの。開発に際しては、Cone Healthやニューメキシコ大学、全米3万人以上の医師からのフィードバックを反映している。同社によると、「Braunwald's Heart Disease」や「Goldman-Cecil Medicine」、「Nelson Textbook of Pediatrics」など世界的な医学書をはじめ、学術雑誌、医薬品情報、臨床リファレンスなど、エルゼビアがグローバルで展開する医学・医療コンテンツに対し、医師が簡便にアクセスできるよう設計されているという。
「ClinicalKey AI」の主な特徴は、エルゼビアの査読済みコンテンツなど、信頼性の高い複数の情報源から正確な回答を得られるほか、自然言語による直感的な検索、エビデンスの要約と引用情報の明示、医師のプロフィールに基づくパーソナライズ機能、フォローアップ質問や検索履歴の参照などの機能を備えている。また、すべてのコンテンツは正規ライセンスを取得しており、医療機関で医師が安心して、この機能を利用することが可能となる。
エルゼビア社は、引き続き査読済みの高品質コンテンツとAI・機械学習技術を融合し、医療・研究コミュニティの活動を支援したい考え。また、生成AIの導入により、信頼性の高い情報へのアクセスをさらに簡便かつ直感的にし、科学的発見の加速や患者ケアの質向上、コラボレーションの推進に貢献したいと強調している。