T‘sファーマは10月８日から、マイナートランキライザーのコンスタン0.4mg錠、同0.8mg錠について、有効期限内の全ロットを自主回収（クラスII）するとともに供給を停止すると医療関係者への周知を始めた。PTP包装品の長期安定性試験24カ月時点の類縁物質試験における不純物について、自主規格を上回る結果を得た。これを受け、安定性試験の予備検体を用いて試験を実施したところ、同様に自主規格を上回るロットが散見されたため、有効期限内の全ロットを自主回収することにした。

また、「現在販売している製品では、純度試験（類縁物質）に関して安定性の担保ができず、製剤の改良に時間を要すると考えられる」として、供給を停止することも決めた。同社は、代替候補品として共和薬品が製造販売するアルプラゾラム錠0.4mg「アメル」、ヴィアトリス製薬が製造販売するソラナックス0.8mg錠を挙げて、これら代替候補品への変更の検討を求めた。

なお、市場と同等の条件で保管した参考品では、60カ月時点（本製品の有効期間は５年）においても純度試験（類縁物質）は社内規格を満たしているという。このため同社は、「今回の事象によって重篤な健康被害が発生するおそれはないと考えており、また現在までに本件に起因すると考えられる健康被害の報告はない」としている。