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多種類の抗うつ薬 個々の患者状態を見て処方判断 3割が「使い慣れた薬剤を選ぶ」 医師調査

公開日時 2012/08/28 04:01

医師コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピアは、多くの種類がありながらも使い分けに関して十分なエビデンスがないとして、会員医師に対象に使い分けをどう判断しているかについて調査した。不安が強いのか、意欲が低いのかなど個々の患者状態に合わせて何らかの形で処方を判断しているのが9割超に上った。その中で44.4%が効果を重視して使い分けているが、個人差も大きく、効果の見極めが難しいことや思わぬ副作用が出ることから、使い分けるにしても「処方経験が多い(慣れた)薬剤を選ぶ」も29.0%いた。

調査は7月4日~10日までインターネットで行われ、248の回答が寄せられ、効果重視して使い分けている医師では次のような意見が見られた。

「SSRI、SNRI、三環系、四環系という使い分けでなく、SSRIの中でもそれぞれ特徴があるので使い分けている」(40代、心療内科)

「イライラ感が強く行動の心配があるケースでは賦活系の薬剤を避け主に鎮静作用を有する薬剤を選択する。活気が出ない、意欲がわかない症例では賦活系の薬剤を選択する。多くの症例では不眠が伴うことが多いので、その場合にはいくらかでも睡眠補助効果のある薬剤を選択するようにしている」(40代、心療内科)

「比較的若い人には効果を、高齢者には副作用を考えることが多かもしれない。不眠の程度や、病前性格なども考えつつ。エビデンスよりMRさんからの情報が大きい気がする」(30代、精神科)

使い慣れた薬剤から使い分けている医師では、次のような意見が見られた。

「実際に処方しているのは2種類だけで、それで十分」(50代、心療内科)

「心がけているのは単剤処方、効果が見られなければ極量まで増量。安易な多剤処方や用量不足のままでの変薬をしない」(30代、精神科)

「実際は使ってみないと絶対にこの状態はこの薬が適応としてのは個人差もあり、難しいと思う」(40代、精神科)

副作用を重視して使い分ける医師は14.9%で、「抗うつ薬は飲み続けて効果の出る薬なので、まずは飲み続けられることを考えている」(50代、心療内科)などの意見があり、ここでも基本的には患者の状態に合わせて処方を判断していることが姿勢が見られた。

そのほか「症例報告などの文献を参考に選ぶ(使い分けている)」(4.0%)、「使い分けていない」(4.0%)、「その他」(3.6%)という結果だった。

 

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