医薬品卸大手のメディパルホールディングスとアルフレッサ　ホールディングスは10月26日、2010年３月期第２四半期（09年４月～９月）の業績予想を上方修正したとそれぞれ発表した。これまでにスズケンや東邦ホールディングスも上方修正を発表（スズケンは26日号既報、東邦HDは22日号既報）しており、医薬品卸大手４社すべてが当初計画を上回る業績になるとしている。

修正理由は４社とも、売上面では新型インフルエンザの関連製品の需要増を挙げており、抗インフルエンザウイルス薬、ワクチン、検査キット、マスクなどの売上増が寄与したようだ。一方、利益面は４社とも各利益段階で上方修正し、修正後の営業利益はメディパルHDが92億円（当初計画比26億円増）、アルフレッサHDが53億円（同20億円増）に引き上げた。

利益面に関しては、販管費のより一層の適正化・効率化に取り組んだことのほかに、「合理的な販売価格の維持と適正利益の確保に努め、想定以上に安定した推移となった」（メディパルHD）、「価格管理の徹底に努めた」（アルフレッサHD）とコメントした。08年度は卸業界全体のトレンドとして、価格交渉の早期妥結に取り組んだ結果、利益を吐き出すこととなり、過去最低水準の粗利率、営業利益率となった。09年度上期は各社とも、08年度を踏まえて市場の安定化に取り組み、当初の厳しい計画・想定よりはベターな業績となりそうだ。

【メディパルHD・連結第２四半期業績予想（前回予想）、前年同期実績】
売上高１兆2700億円（１兆2630億円）、１兆2321億7200万円
営業利益92億円（66億円）、106億9600万円
経常利益135億円（107億円）、186億1600万円
純利益31億円（18億円）、105億800万円

【アルフレッサHD・連結第２四半期業績予想（前回予想）、前年同期実績】
売上高１兆137億円（9850億円）、9472億3900万円
営業利益53億円（33億円）、73億9200万円
経常利益90億円（68億5000万円）、107億8600万円
純利益37億円（29億円）、48億4000万円