米国研究製薬工業協会(PhRMA)はこのほど開かれた年次総会で、新会長にジェフ・キンドラー氏(ファイザーCEO)をデビッド・ブレナン氏(アストラゼネカCEO)の後任として選任した。
キンドラー新会長は挨拶のなかで、英国が官民一体となって経営環境の改善により雇用創出およびライフサイエンス産業のイノベーションのための枠組み構築に包括的に取り組んでいることを引用し、米国での同様な取り組みの必要性を訴えた。
同新会長は、欧州はR&D費をGDP(国内総生産)の3%とすることを目的とし、中国やインドはヘルスケアを景気刺激策の一環として位置づけていると指摘。米国での雇用を維持するためにも一層のイノベーションへの投資を求めた。キンドラー会長は、バイオ医薬品産業が70万人を雇用、周辺を含めるとさらに300万人の雇用を支えていると説明、ファイザーなど大手企業が世界的経済危機の影響で人員合理化を実施していることを認めたが、米国での政策が問題解決に役立っていないと指摘、ヘルスケア改革の今後の進展に関わらず、PhRMAはイノベーション、国民の保健向上、雇用創出に努力すると明言した。
なお、5年間理事長を務めたビリー・トーザン氏は6月末で同職を退任する。
(The Pink Sheet 3月22日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから