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中医協 12成分15品目の薬価収載を了承

公開日時 2010/09/09 04:02

中央社会保険医療協議会は9月8日の総会で、12成分15品目の薬価収載を了承した。収載予定日は17日。バイエル薬品の月経困難症治療薬「ヤーズ配合錠」(成分名=ドロスピレノン・エチニルエストラジオール ベータデクス)、日本イーライリリーの骨粗鬆症治療薬「フォルテオ皮下注キット600μg」(テリパラチド(遺伝子組換え))の2品目は、薬価収載後1年間の投薬制限を「14日」ではなく「30日」まで延長することにした。


「ヤーズ配合錠」はルナベル配合錠を比較薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)で算定。薬価は1シート6900.60円(1日薬価246.50円)。初年度で1.6億円、ピーク時の10年後で56億円を見込む。「フォルテオ皮下注キット600μg」は原価計算方式で算定。営業利益率は19.2%で、薬価は、600μg1キット5万1871円。初年度で12億円、ピーク時の4年後で147億円を見込む。


日本ベーリンガーインゲルハイムの「ミカムロ配合錠AP」(テルミサルタン・アムロジピンベシル酸塩)は自社品のミカルディス40㎎とアムロジピン5mgの配合剤。ミカルディス40㎎の0.8倍に、アムロジピン後発品の最低価格で算定した。薬価は、ミカムロ配合錠APで143.80円(1日薬価143.80円)。初年度で13億円、ピーク時の8年後で400億円を見込む。


◎ヤーズ配合錠、フォルテオ皮下注キットの投薬制限を30日に延長


同日の総会では、臨床試験で長期処方に対する安全性が確認されているなどとして、「ヤーズ配合錠」「フォルテオ皮下注キット600μg」の2剤の投薬制限を30日に延長することが提案され、了承された。
これを受けて、安達秀樹委員は、「ミカムロ配合錠AP」を取り上げて、「テルミサルタンもアムロジピンも臨床現場での使用実績があるのに、改めて14日のシバリがかかり、患者はもう外来にこなければならないのはおかしい」などとの意見が上がった。


こうした指摘を受けて、中医協では、配合剤の投与日数制限について、個別に対応するとしたほか、現行の投薬制限の是非についても、今後、基本小委で議論していくこととした。


このほかの収載予定品目をみると、ユーシービージャパンの抗てんかん薬「イーケプラ錠250㎎、同500㎎」(レベチラセタム)は、類似薬効比較方式(Ⅰ)で算定。トピナ錠を比較薬とし、薬物間相互作用が少なく併用療法に用いやすい点で、「治療方法の改善」が見込めるとして、有用性加算(Ⅱ)(A=10%)とした。薬価は、250㎎錠で141.40円、同250㎎錠で230.80円(1日薬価903.80円)。初年度で、0.7億円、ピーク時の9年後で62.3億円を見込む。


日本新薬のがん疼痛鎮痛薬「トラマールカプセル25㎎、同50mg」(トラマドール塩酸塩)は、原価計算方式で算定。営業利益率は19.2%で、薬価は、25㎎で37.70円、50㎎で65.90円。初年度で3.1億円、ピーク時の6年後で12億円を見込む。


グラクソ・スミスクラインの肺動脈性肺高血圧症治療薬「ヴォリブリス錠2.5㎎」(アンブリセンタン)はトラクリア錠を比較薬として、類似薬効比較方式(Ⅰ)で算定。有用性加算Ⅱ(A=5%)、市場性加算(Ⅰ)(A=10%)とした。薬価は4910円(1日薬価1万2471.40円)。初年度で3億円、ピーク時の10年後で44億円を見込む。
ファイザーの閉経後骨粗鬆症治療薬「ビビアント錠20㎎」(バゼドキシフェン酢酸塩)は、エビスタ錠を比較薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)で算定。薬価は20㎎1錠132.20円(1日薬価は132.20円)。初年度で15億円、ピーク時の7年後で190億円を見込む。


ジェンザイム・ジャパンの変形性膝関節症の疼痛緩和薬「サイビスクディスポ関節注2mL」(ヒアルロン酸ナトリウム架橋処理ポリマー、ヒアルロン酸ナトリウム架橋処理ポリマービニルスルホン架橋体)は、原価計算方式で算定。営業利益率は19.2%で、薬価は2mL1筒9648円。初年度で3億円、ピーク時の10年後で71億円を見込む。
ブリストル・マイヤーズの関節リウマチ治療薬「オレンシア点滴静注用250㎎」(アバタセプト(遺伝子組換え))は、エンブレル皮下注を比較薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)で算定。他の腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬不応例に対して有用性が示されたほか、長期投与試験で効果の持続性も確認されたとして、有用性加算(Ⅱ)(A=10%)を適用。薬価は、250㎎1瓶5万3467円(1日薬価3819円)とした。初年度は4億円、ピーク時の8年後には183億円を見込む。


大鵬薬品の乳がん治療薬「アブラキサン点滴静注用100mg」(パクリタキセル)は原価計算方式を採用。既収載のパクリタキセル製剤に含まれるポリオキシエチレンヒマシ油などを含有しない初めての製剤として、問題となっていた過敏症の回避などが可能として、営業利益率は平均から10%上積みした21.1%とした。薬価は5万6982円。初年度で8億円、ピーク時の9年後で94億円を見込む。


ファイザーの腎細胞がん治療薬「トーリセル点滴静注液25㎎」(テムシロリムス)は原価計算方式で算定。営業利益率は19.2%で、薬価は25㎎で13万2915円。初年度で2.8億円、ピーク時の6年後で30億円を見込む。
富山化学工業、田辺三菱製薬の抗菌薬「パシル点滴静注液1000㎎」「パズクロス点滴静注液1000㎎」(パズフロキサシンメシル酸塩)は規格間調整で算定。薬価は、1000㎎で2750円。初年度で2.5億円、ピーク時の4年後で7.1億円を見込む。


 

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