武田薬品とファイザー 日本の関節リウマチ治療薬のコ・プロ契約締結
公開日時 2011/02/07 04:02
武田薬品とファイザーは2月4日、関節リウマチ治療薬「エンブレル」(一般名:エタネルセプト)のコ・プロモーション契約の延長に加え、ファイザーが開発中の新規関節リウマチ治療薬「tofacitinib」(開発コード:CP-690,550、これまではtosocitinibとして開示)を日本でコ・プロモーションする契約を締結したと発表した。武田薬品の山中康彦・医薬営業本部長は今回の契約締結を踏まえ、「関節リウマチ領域での取り組みをさらに強化していく」とコメントした。
エンブレルは現在、武田薬品がファイザーから仕入れて、武田薬品が医薬品卸に販売している。情報提供活動は両社で実施している。これまでの契約でも2020年12月まで有効だったが、今回の契約は21年以降もコ・プロする内容となる。ただ、新たな契約期間は非開示。
一方、tofacitinibは関節リウマチなどの免疫調節を行う経口の分子標的薬。既存の関節リウマチ治療薬とは異なる新たなアプローチの「Janus Kinase(JAK)阻害薬」と呼称し、炎症性サイトカインネットワークの中心として機能する細胞内シグナル伝達経路に作用する。日本ではファイザーが関節リウマチを対象にフェーズ3試験を行っている。tofacitinibもエンブレルと同様に、武田薬品がファイザーから仕入れて販売し、両社で情報提供する。売上げは武田薬品に計上される。