GSKと田辺三菱 アザチオプリン錠に治療抵抗性リウマチ性疾患の適応追加
公開日時 2011/06/03 04:02
グラクソ・スミスクライン(GSK)と田辺三菱製薬は6月2日、免疫抑制剤アザチオプリン(一般名)に治療抵抗性のリウマチ性疾患の適応を追加する承認を取得したと発表した。
GSKはイムラン錠、田辺三菱はアザニン錠の名称で販売している。同剤は治療抵抗性のリウマチ性疾患に対する世界的な標準的療法の1つとして位置づけられているが、日本ではこの疾患患者への投与が承認されていなかった。そのため、これら疾患の患者にはステロイド剤が投与されてきているが、長期の使用し、増量していくことによる副作用の懸念も強く、その中で同剤を承認薬剤として使えるよう臨床医から求められていた。厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」は開発、公知申請するのが妥当と判断、両社が昨年11月に申請していた。
今回認められた適応は「全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、ヴェゲナ肉芽腫症、結節性多発動脈炎、Churg-Stauss症候群も大動脈炎症候群等)、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、難治性リウマチ性疾患」。患者数は少なく、この中で最も多いものでもSLEの約5万6000人。顕微鏡的多発血管炎はおよそ1400人という。
同剤は、臓器移植の拒絶反応の抑制やクローン病、潰瘍性大腸炎の治療薬として使われてきた。