ギリアド・サイエンシズ 抗HIV薬・ツルバダで暴露前予防の適応追加を公知申請
公開日時 2024/03/01 04:47
ギリアド・サイエンシズは2月28日、抗HIV薬・ツルバダ配合錠について、HIV-1感染症の暴露前予防(PrEP)に係る適応追加を公知申請したと発表した。本剤のHIV-1感染症のPrEPについては、2018年に日本エイズ学会からHIV感染の予防投与に対する要望書が厚労省に提出され、厚労省の医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での協議結果を踏まえ、ギリアドは厚労省から開発要請を受けた。
同社のケネット・ブライスティング社長は今回の申請を受けて、「私たちのゴールは、日本でのHIV流行を終結させること」だとした上で、「HIV-1感染症に対する治療だけではなく予防の選択肢も不可欠。ツルバダのPrEPについては既に有効性が証明された選択肢であることから、日本におけるHIV-1感染症リスクの高い人々にPrEPという選択肢を提供できることを期待している」と述べた。
なお、厚労省保険局は、未承認薬・適応外薬検討会議の報告書に基づき本剤の事前評価を行い、公知申請を了承した2月5日の薬食審・医薬品第二部会後の記者説明会で、「ツルバダの保険適用の範囲はHIV感染者の治療を目的として使用された場合に限る予定にしており、通常通り予防に関しては保険適用しないという考え方になる」と説明した。