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震災救援医薬品の余り分 希望医療機関に配分

公開日時 2011/06/22 04:02

東日本大震災で日本医師会や厚労省の要請により製薬協が無償提供した医薬品の余り分が、5月末に整理された。今回の救援医薬品は、医師会分約10トンが3月19日に、厚労省分約30トンが24日に、岩手県、宮城県、福島県に送られた。厚労省分の残り約40トンは三菱倉庫の三郷に仮保管され、一部は福島県に追加送付された。各県の薬務担当課は薬剤師会などの応援を得て仕分けし、仮設診療所や被災地基幹病院に送付した。


重要災害時の医薬品供給は、通常のメーカーから卸を経て医療機関へ送付されるルートのほか、国や県が手配する被災者向けルートが設けられる。救援医師団が仮設診療所や地域基幹病院で被災者に処方するルートだ。これは、健康保険対象外の無償ルートである。


厚労省は4月20日、事務連絡で救援医薬品が通常流通医薬品と判別が困難な状況で通常の診療に使用された場合は、保険請求の対象にすることは可とした。メーカーの無償提供医薬品が保険請求の対象として有償化されることは、医療機関は儲けとなり、卸とメーカーの売上は減少する。緊急救援措置が終わる時期に、被災地域に配布されていない三郷にまだある約36トンの医薬品も、医療機関での保険請求が可能となる。


◎宮城県は5月末に県医師会など立会で配分 余り在庫は10億円規模


卸連は製薬協に、余った在庫分は無償流通されないよう要望し、製薬協は厚労省と調整を行った。厚労省は、救援医薬品として提供されたものをメーカーに返却するのも筋が通らないとし、被災地で有効に使用されるとの前提で現地医師会にゆだね、要望する医療機関に配布することになった。三郷の在庫は各県に送付され、宮城県では仙台医療センター体育館で5月28日、29日に、宮城県医師会長などの立会いのもと、仕分けされた。


メーカーの提供総額は20億円ともいい、今回の余り在庫分は、その半分とみれば10億円ほどだ。ARBやスタチンが開業医に月間の使用量をはるかに上回る数万錠が配布されたケースも出たという。不正請求や横流しにつながらないか心配する向きもある。


救援医薬品については、阪神淡路大震災でも残ったものが大量に出て、それらは期限が切れる都度、順次廃棄処分をしていったという。今回も大量の余りが出た。緊急の品揃えで、メーカー側にも在庫に余裕があるものを大量に提供するという対応も一部あったかも知れない。善意で提供されたものが正しく使用され、正常な流通を妨げないよう考えることが、今後の課題だろう。例えばメーカーは災害発生後直ちに救援医薬品提供の基礎在庫を厚労省に預け、厚労省は必要に応じてそれらを寄贈分として現地に送り、余ったものはメーカーに返すとの工夫も考えられる。緊急事態対応では、平時の体制準備が欠かせない。


 

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