サノフィ・アベンティスは２月９日、医師限定ソーシャルネットワーク「MedPeer」（運営会社＝メドピア、会員数＝約４万1500人）を活用して医師インサイトを分析し、自社の医療関係者向けウェブサイト「eMR」でより的確な情報を発信する新サービスを開始したと発表した。開始日は２月１日。

MedPeerには、会員医師が医療用医薬品を口コミ評価する「薬剤評価掲示板」とのコンテンツがある。まずは持効型インスリンアナログのランタスに関する医師コメント（＝口コミ評価）をサノフィが分析・検証し、医師の情報ニーズによりマッチした情報をeMRで発信する。対象製品を拡大するかは検討中だ。

SNSを活用したマーケティングや情報発信は製薬各社で検討されている。ただ、SNS上でやり取りされる情報を製薬メーカーが情報発信する際に、ポジティブなコメントだけを開示することはプロモーションコードに抵触する可能性があり、情報の取捨選択に課題があるといわれる。

ただ、サノフィ広報部によると、今回の取り組みでは、SNS上でのコメントをそのままeMRに掲載するのではなく、コメントを分析して、例えば安全性関係の懸念や質問があった場合にeMRで情報発信していくことを想定しているという。「疾患や製剤に関する情報で、当社で現在欠けている情報をより早く発信するイメージ」（広報部）と話している。