日本製薬団体連合会保険薬価研究委員会（薬価研）の新委員長に加茂谷佳明氏（塩野義製薬常務執行役員）が６月７日に就任した。就任後に会見した加茂谷委員長は、６日の中医協薬価専門部会で始まった長期収載品の薬価を巡る議論について、ジェネリックの使用促進が全く触れられなかったことを挙げながら「長期収載品を下げることが所与のテーマのように議論されている点に危惧を持たざるを得ない」と述べた。

加茂谷委員長は、「医療費・薬剤費の抑制は避けられないテーマであるにしても、日本の成長産業としての医療機器、医薬品産業がその方向に進むことも望まれているところ。この二つの流れをいかにバランスをとるか、関係者を議論しながら、よりよい解決方策を見つけていきたい。少なくとも角を矯めて牛を殺すことのないような議論を求めたい」と語った。