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アトルバスタチン後発品承認の「ぞくぞく」する日 ランバクシー社Sawhney CEOインタビュー(後編)

公開日時 2012/06/22 03:59

前日に引き続き、ランバクシー・ラボラトリーズのArun Sawhney CEO兼マネージングディレクターのインタビュー後編をお届けする。同CEOは過去4年間メディアとの会見などを留保してきたが、このほど、4年ぶりに正式にメディアの取材に応じた。

 


PharmAsia News (PAN)
:アトルバスタチン承認取得のことを話して欲しい。


Arun Sawhney(AS):承認取得をしたときは非常に興奮した。幹部らのところに行き話したのだが、ぞくぞくした感じだった。大きなインパクトがあった。我々が承認取得をしたので、インドでは多数の人々が我々でも全ての問題に取り組めると信じるようになった。ランバクシーとインドにとって、これは大きなことだった。ムンバイで大きな会議が開催され、ランバクシーと何の関係もない会社が、彼らのパートナーが主催したディナーで米国でのランバクシーのアトルバスタチンの発売を祝したと自慢していた。


PAN: 発売後、現在は市場の半分近くのシェアを占めて以来、どのような戦略を展開したか?


AS:  米国ランバクシーの営業部隊を当然称賛しなければならない。彼らは顧客と素晴らしい関係を結んでいる。実際に、あなた方は、特殊とみるだろうが、米国の経営では、2008年の業績後退以降、1人の人員削減を行っていない。彼ら全員を必要とし、留まらせるということに努めてきた。彼らは、バラシクロビルやドネペジルに従事し、いまやアトルバスタチンに従事している。


PAN: 顧客はランバクシー製品の品質に問題や懸念は持っていないか?


AS: 彼らの多くは我々に会い、私も実際に会っている。私は明確にかつ透明性を確保しつつ問題を共有している。彼らは我々のポジションを理解し彼ら自身の決定を行っている。我々は、アトルバスタチンの独占権後の市場のリーダーあり続けることを考えている。もし人々が賢明であるなら、我々は良い市場を持ち続けることが出来る。10剤の後発品を持った市場ではないことを理解してほしい。だから、人々が賢明なら、我々は価格についてもっと「浸食」しようとは思わない。現在、我々の価格はブランド品に比べて、60-70%の価格だ。


PAN: ランバクシーは、2012年売上目標を22億ドルにしている。将来の売上についてはますます疑問が生じている。具体的なアプローチ法は何か?


AS: 成長は既存品からもたらせる。我々はハッチワックスマン法のパラグラフIVに基づいた申請にこだわり、独占権を持ちたい。また、パラグラフIVなしでも、独占権を確保できると考えている。
われわれはパラグラフIVに加えて、ニッチ製品や差別化した製品を作ることもできる。また、米国でブランド品事業を模索しているばかりでなく、世界中でブランド品ビジネスでのプレゼンス強化を考えている。
我々は、ウクライナ、ルーマニアのような東ヨーロッパの市場では成功しなかったが、西ヨーロッパ市場は残っている。我々は常に新興国市場(EM)での成長をめざし、現に医薬品売上成長の65%はEMの寄与による。ランバクシーのようにEMで位置づけられるような会社はほかにはないと考える。アフリカ大陸をみると、我々はすでに南アフリカに非常に強い拠点を持っている。南アフリカ、ナイジェリア、モロッコ、エジプトの間で、我々は十分な拠点を構築することが出来る。アジアでは、マレーシアのような大きな市場に拠点を持っている。今年はオーストラリアが面白いと考えている。オーストラリアは小さな市場から我々にとってはかなりの規模の市場になりつつある。
加えて、ハイブリッドビジネスモデルのもとで、第一三共と同社の画期的新薬について15の市場で協力を行っている。米国のブランド品事業では、我々は皮膚科領域に留まることを考えている。


PAN: 日本についてはどうか?


AS: 日本では、第一三共エスファと協力している。我々自身のインフラを構築する考えはない。これはまだ初期段階の事業で、我々は彼らのために後発品を開発・製造する。日本で早くスタートし、我々の成長に貢献させたい。


PAN: 2002年に策定したGarudaと称する10年経営計画では2007年までに20億ドル、2012年にはその倍以上の50億ドルを目標としていた。現在、この目標はどうなっているのか?


AS: 例の困難な問題に直面しなければ、50億ドルに達していたはずだ。我々の米国事業に対する措置は米国の売上に影響するばかりでなく、世界中に影響を与えた。世界中の規制当局が工場を視察し、同時に製品の確認を求めた。この件は落着したが、これが成長計画をある程度頓挫させた。したがって、わが社の「一生」のここ5-6年を切り取ってみても、我々の精神の根本は企業を成長させるということであって、このことに邪魔されるものでもない。我々の背後にたとえ何があろうとも、我々は成長街道を求めるのであり、それは無謀なことではなく賢明なことだ。


PAN: バイオシミラーについての計画は?


AS: ハイデラバードにあるZenotechという事業部門があり、やや混乱していたが、問題も終結し、そこでバイオシミラーの開発の検討を始める予定だ。将来は我々の成長に寄与すると思う。我々が同社の経営を掌握し、良い状態に持っていかなければならない。一方、第一三共もバイオシミラーに参入するので、それぞれ独立して運営されているから、2つの力を持つことになる。ある時点では、さらなる機会のために2つを統合することになるかもしれない。


PAN:ランバクシーの抗マラリア薬の発売は、インドで初めて開発された新薬として国際的なメディアの関心を呼んだ。これを商業ベースからはどう見るか?


AS:医薬品としては金を生むものではなく、知識の宝庫だ。インドからも新薬を開発できるという大きな信念を形作る長い道のりの一歩だ。第一三共はこの点については喜んでおり、ランバクシーを傘下に収めたことを良いことと評価している。


PAN: ランバクシーの将来展望はどうか?


AS: 誰もが問題の場所を見たがっている。あたかも、我々の工場が稼働し始め、米国事業が成長局面に入ったかのようだが、まだそうではない。我々は問題を抱えているにもかかわらず健全な形で米国事業を成長させている。米国のみで7億ドルを売上、成長を続けている。インドのDewasとPaonta Sahibの工場の問題が解決すれば、米国事業の規模はさらに拡大する。
我々の成長は好軌道を描いている。2012年1月からは我々は「バイパス企業」といえる。あたかも今2007年にいるようなものだ。我々が成長するために2007年から2012年に行わなければならなかったことを2012年から2017年にするのだ。従って、適切な提携や買収の機会があれば、それを追求する。しかし、それについてはトップレベルのみへの投資はしない。そのターゲットについては、ビジネスに賢明であり、目的が適切で好ましい財務的インパクトをもたらすものであるべきだ。我々は指針を持たないが、成長すると宣言することで十分だと考えている。

 

(The Pink Sheet  6月11日号より)  FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから


 

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