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第一三共 抗血小板薬プラスグレル PCI-ACSで13年度に国内申請へ

公開日時 2012/09/24 04:02

第一三共は9月21日、抗血小板薬プラスグレル(一般名)の国内フェーズ3試験で「所期の目的を達成する成績が得られた」として、2013年度中に日本で承認申請する予定と発表した。経皮的冠動脈形成術(PCI)を受ける急性冠症候群(ACS)患者を対象に、アスピリン併用時のプラスグレルとクロピドグレルで有効性と安全性を評価したところ、主要評価項目の▽心血管死▽非致死性心筋梗塞▽非致死性虚血性脳卒中――の発現に関して、所期の目的を達成したという。具体的な数値は現時点では公表しておらず、できるだけ早く開示するとしている。

この国内P3試験の名称は「PRASFIT-ACS試験」。予定登録患者数は約1200例。試験終了は当初、13年6月を予定していたが、前倒しで終えた。PRASFIT-ACS試験では、07年11月に試験結果が公表された大規模なグローバルP3試験「TRITON TIMI-38試験」(患者登録数1万3608例、30か国)で得られた有効性評価と、同様の傾向が得られるかどうかを検証した。TIMI-38試験はPCIを受けたACS患者を対象にプラスグレルとクロピドグレルを直接比較したもので、プラスグレル群が重篤な心血管イベント発生リスクを統計学的有意差をもって19%減少させたものの、重度出血例も有意に多かった。

同社は本誌に、PRASFIT-ACS試験での「所期の目的を達成」との解釈について、「TIMI-38試験での有効性評価と同様の傾向が得られたということ」と説明している。PRASFIT-ACS試験での安全性評価については、「クロピドグレル群に比べて同程度だった」としている。

同社は現在、待機的PCI施行患者を対象とした心臓領域の国内P3試験も実施中で、12年度に終了予定。この国内P3試験と今回のPRASFIT-ACS試験の2つの試験結果を踏まえ、「13年度に承認申請を行うべく、推進していく」としている。日本ではPCIを受けているACS患者は年間20万~30万人、年率5~6%程度増えている。

なお、プラスグレルをめぐっては今年8月、PCIなどの血行再建術を予定していないACS患者(=薬物のみの保存的療法を施されているACS患者)を対象に、アスピリン併用時のプラスグレルとクロピドグレルを比較したグローバルP3試験「TRILOGY ACS試験」で、有効性に関して両群間に有意差が認められなかったとの結果が出ている。


 

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