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日本糖尿病学会 SGLT2阻害薬の適正使用で再度注意喚起 発売3か月半で重篤な皮膚症状80例以上

公開日時 2014/09/01 03:52

日本糖尿病学会は8月29日、「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」を改訂し、発売から約3か月半で全身性など重篤な皮膚症状が80例以上に発生するなど、重篤な副作用が増加していることから、改めて安全性を重視した適正使用を行うよう注意喚起した。治験ではほとんど報告されていなかった皮膚症状だが、非重篤なものを含めると500例以上で報告されている。投与開始直後から2週間以内に発症しているケースが多く、投与早期からの注意を呼びかけた。


改訂は、イプラグリフロジン(製品名:スーグラ)に加え、ダパグリフロジン(フォシーガ)、ルセオグリフロジン(ルセフィ)、トホグリフロジン(アプルウェイ、デベルザ)の3剤の副作用報告も踏まえ、8月17日時点での副作用報告に基づいて行われた。


副作用としては、▽皮膚症状(薬疹、発疹、皮疹、紅斑など、500例以上、重症例:80例以上)、▽脱水、脳梗塞など脱水関連副作用(重症脱水:15例、脳梗塞12例、心筋梗塞・狭心症:6例、高血糖高浸透圧性非ケトン性症候群:2例)▽重症低血糖(114例、重症低血糖:12例)、▽ケトアシドーシス4例、▽尿路感染症(腎盂腎炎、膀胱炎など、120例以上)、性器感染症(外陰部膣カンジダ症など、80例以上)―が報告されており、この対策を示した。


皮膚症状は、投与開始後1日目~2週間以内の投与早期に発生しており、投与日を含めた投与後早期からの注意を呼びかけた。皮疹を認めた際には、「速やかに皮膚科にコンサルトすることが重要」とした。重症例の中にスティーブンス・ジョンソン症候群と推察される症例も1例みられたことから、粘膜(眼結膜、口唇、外陰部)に皮疹(発赤、びらん)を認めた場合は重症薬疹の可能性があると説明し、可及的速やかな対応を求めた。当初特定の薬剤の副作用である可能性も指摘されていたが、すべての種類のSGLT2阻害薬で皮膚症状が報告されていると説明。「これらの皮膚症状が特定の薬剤に多いのか、このクラスの薬剤に共通の副作用であるか、現時点では不明であり、今後注意深い観察が必要」とした。

その上で、SGLT2 阻害薬で皮疹が出現しいったん改善後に、別の種類の SGLT2 阻害薬に切り替えたところ、皮疹が再燃した例も数例あったとし、SGLT2 阻害薬間で交差反応がある可能性も示唆。「SGLT2 阻害薬で薬疹を生じた症例では、別の SGLT2 阻害薬に変更しても薬疹が生じる可能性があるため、SGLT2 阻害薬以外の薬剤への変更を考慮すべき」とした。


◎脳梗塞、心筋梗塞の発生例も シックデイでは必ず休薬を


脱水関連の副作用として懸念された脳梗塞だが、発症年齢は50~80代、多くが投与後数週間以内に発生していた。Recommendationでは、適度な水分補給を行うよう患者指導を行うことも求めた上で、リスクの高い「高齢者や利尿剤併用患者等の体液量減少を起こしやすい患者に対するSGLT2阻害薬投与は、十分な理由がある場合のみ」とした。ただ、高齢者以外でも脱水や脳梗塞の発生が認められたことから、「非高齢者であっても十分な注意が必要」と呼びかけた。投与初期に加え、発熱・下痢・嘔吐などのときや食思不振で食事が十分とれない場合(シックデイ)では“必ず休薬”することも求め、患者への十分な教育も求めた。脱水がビグアナイド(BG)薬による乳酸アシドーシスの危険因子であることから、併用時に注意することも求めた。


そのほか、重症低血糖はインスリン併用例で多く発生していることや、ケトアシドーシスはインスリンの中止、極端な糖質制限、清涼飲料水多飲など原因となっているとし、注意を呼びかけた。


Recommendationでは、①インスリンやSU薬などインスリン分泌促進薬との併用時に低血糖に十分留意し、減量を考慮する。インスリンとの併用は治験で安全性が検討されていないことから特に注意。患者にも低血糖の教育を十分行う、②高齢者への投与は適応を考慮した上で開始。発売から3か月以内に65歳以上に投与する場合は、全例特定使用成績調査に登録する、③脱水防止について患者への説明も含め、十分な対策を講じる。利尿薬との併用は推奨しない、④発熱・下痢・嘔吐などがある時ないし、食思不振で食事が十分とれない場合(シックデイ)は休薬する、⑤紅斑など薬疹を疑わせる皮膚症状が認められた場合は速やかに投与を中止し、皮膚科にコンサルテーションを行う。必ず副作用報告を行う、⑥尿路感染・性器感染については、適宜問診・検査を行い発見に努める。問診では質問紙の活用も推奨する。発見時には泌尿器科、婦人科にコンサルテーションする、⑦原則として、他に2剤程度までの併用が当面推奨される――としている。
 

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