後発品12月収載 ARBブロプレスに33社144品目参入
公開日時 2014/12/12 03:52
厚生労働省は12月11日、後発医薬品(以下、GE)125成分521品目の薬価基準収載を官報告示した。収載日は12日で、多くのGEが即日発売するとみられる。収載品目数が最も多いのはARBカンデサルタン(先発品:ブロプレス、武田薬品)で、33社144品目が参入する。これに次ぐのが経口抗菌薬レボフロキサシン(クラビット、第一三共)の29社62品目で、このうち高用量製剤の250mgと500mgが計61品目となる。
カンデサルタンとレボフロキシンのGEは、内用薬の収載品目数が10を超えたため、ルールにより先発品薬価の0.5掛け(通常0.6掛け)で算定された。
■ブロプレスAG 発売1か月半で数量シェア30%超
カンデサルタンのGEでは、原薬、添加物、製造方法が先発品と同じオーソライズド・ジェネリック(AG)として、あすか製薬が9月12日に先行発売している。調剤薬局における調剤レセプトベースで実際の処方状況を把握・分析する医療情報総合研究所(通称JMIRI)のデータによると、10月末時点でのカンデサルタンAGの数量シェアは33%と急激な伸びを示している。AGは0.6掛けで算定され、今回のGEは0.5掛けとなっており、今後AGとGEが市場でどのように使われるのか注目だ。また、レボフロキサシンの高用量製剤でも、第一三共グループでGE事業を展開する第一三共エスファがAGを投入する。
■初収載GEは2成分29品目
今回、初めてGEが登場したのは抗がん剤オキサリプラチン(エルプラット、ヤクルト本社)と、全身性炎症反応症候群に伴う急性肺障害治療薬シベレスタットナトリウム水和物(注射用エラスポール、小野薬品)の2成分となる。オキサリプラチンには12社24品目が参入する。この収載品目数は前述のカンデサルタン、レボフロキシンに次ぐ多さとなる。シベレスタットには5社5品目が参入する。
なお、厚労省は初GEについて収載企業名も公表しており、オキサリプラチンでは▽沢井製薬▽サンド▽第一三共エスファ▽テバ製薬▽東和薬品▽ナガセ医薬品▽日医工▽ニプロ▽日本化薬▽富士フイルムファーマ▽ホスピーラ・ジャパン▽マイラン製薬――、シベレスタットでは▽テバ製薬▽ニプロ▽富士製薬▽富士薬品▽マイラン製薬――となっている。